本日の映画
本日は堤幸彦監督による前田敦子、松田翔太出演作『イニシエーション・ラブ』のお話をしていきます。タイトルにある通りdisり記事なので、自己責任での閲覧を所望いたします。。。
あらすじ
1980年代、静岡。地味でさえない大学生・鈴木は人数合わせとしてある日合コンに呼ばれる。どうせ自分は人数合わせ、そんな風に思いながらも緊張していた鈴木だったが、合コンに参加していた1人、歯科助手のマユに一目ぼれする。二人は合コンをきっかけに連絡を取り合うようになり、そしてやがて交際を始める。
マユにべたぼれの鈴木は彼女のためにクリスマスイブにホテルのディナーを予約する。二人で楽しい日々を過ごしていたのだが、道行くカップルの心無い一言を聞いてしまう。
「いや、あの二人釣り合ってないよね?」
この一言をきっかけに鈴木はマユのためにダイエットをしてマユに見合う男になろうと決意するのだった。
静岡から東京に転勤で出てきた鈴木は遠距離ながらもマユと交際を続けていた。マユを大切に思っていた鈴木は旅費はかさむがマユのために静岡に車でたびたび帰省していた。
そんな鈴木はある日東京で共に働く同期である美弥子に告白されてしまって…。
最後に「どんでん返し」が待っている今作、あなたはラストに騙される?
詳しくはこちらをご覧ください。
感想
source:http://www.trespassmag.com/review-film-alex-doenau-initiation-love/
はい、冒頭でもお伝えした通りdisり記事ですので今回はネタバレもガンガンしていきます。
さて、私が今作を鑑賞したわけをお話しするとですね、確かたまたま見ていた「しゃべくり007」でくりぃむしちゅーの有田さんがこの映画の原作をたいへんほめてらっしゃったんです。
で、これが本当に大絶賛という言葉がぴったりくるほどの絶賛ぶりで、こんな人気バラエティ番組を支える有田さんがここまで絶賛しているなら観てみようか…!というわけで観てみたんですね。
ですが、これがもうあのですね、面白くない以前に、超ダサいんですよ。驚きのダサさなんです。なんだろうな、どういうダサさっていうのかな…。たとえるなら、おじさんからもらうLINEみたいな痛さがある映画でした。
大丈夫、おじさんわかってるよ!みたいななんか見当違いの気遣いをしてくるのに自分の主張はバリバリ通してくるあの感じをこの映画からバリクソ感じるんですよ。しゃらくせえな!!!
もうほんとにお前そんなこと凝るくらいならほかに2億個くらいやることあっただろお前の目はどこについてるんだ?って私はほんと絶望しました。
この映画なんだよ誰だよ撮ったの…って思ったらエンドクレジットで
堤幸彦(バァ~~~ン)
お、お前か~~~い…。私の中で映画がっかりエンドクレジット第一位は「字幕:戸田奈津子」なんですけど、第2位が「監督:堤幸彦」なんですよね。第3位は「監督:英司」かな…。
もうこのレベルでがっかりなのになんで堤幸彦は映画を撮り続けるのだろうか、なぜ人は彼に映画を発注するのだろうか、なぜ人は生きて呼吸を…なぜ…。なぜ…。
すみません、理解できなすぎて哲学にたどり着きました。すみません…。では詳しくお話していきたいと思います。
①「ラスト○分に物語は一変する」とか「どんでん返し」とかって宣伝で言わなきゃダメ?
source:http://www.neowing.co.jp/feature/book_dondengaeshi_novel
別に映画だけではないのですが、「この作品は最後にどんでん返しがあります」って先に言っちゃうのって普通にネタバレじゃない?って思うのは私だけなんですかね。
先にそういう「驚き」があるんだって思って観てみると観客である私たちも「何が起きるんだろう」というのもありますが「推理してやろう」という気持ちになってしまって、しかもそれが想像や予想の範囲を超えてこないと途端につまらなかったという感想になりがちだと思います。
特にこの作品は単なる恋愛映画(または恋愛小説)としてなんとなく読んだ場合は「あ、そういうことだったんだ!」って(まだ)楽しめたと思うんですけれど、こんな「大どんでん返し」「もう一度見たくなる」とかまで言われてよっしゃじゃあ観たろうじゃないの!つって観てみるとこれがまぁつまらない。だって思った通りのことしかおきないのだもの。
これいつも『名探偵コナン』を推理しないで観てる私が想像の範囲すぎてつまらないって言ってるんですからね?やばいですよ。全然面白くなくてちょっと笑っちゃいますよ。これはもう堤幸彦というよりは広告代理店が悪い。お前らの広告の仕方がダサすぎる。もう少しどうにかならなかったのか。
②あっちゃんはもう十分かわいいし松田翔太は十分すぎるほどかっこいいのに
source:前田敦子 (あっちゃん) イニシエーション・ラブ - Maeda Atsuko Photo (39692437) - Fanpop
この作品の唯一いいところは演者たちがかわいくてかっこよくて魅力的であるところなんですけど、それは堤幸彦が引き出しているというよりも演者たちのもとからのポテンシャルの高さと衣装さんの良さなんですけど、もうそれをむしろ堤幸彦は↑みたいな演出を許すことで殺しているんですね。
わかりますよ、あっちゃんがかわいいから周りに花が見え始める、わかりますよ。わかるけどさ。マジでそんななんというか蜷川実花みたいな花散らす必要ある?マジ?これ本気?やばくない?やばいよ。
もうあっちゃんがかわいいのはあっちゃん+衣装+照明の力で十分わかるんですよ!!しかも鈴木役の森田甘路さんの演技のおかげで鈴木にとってはどう見えてるかもわかるっつーんだよな~…。ほんとむかつくわ…。
source:http://www.japanikemen.site/article/syouta.matsuda.inisiation.love.fashon.html
あとなんでもかんでもセリフで言わせすぎなんですよね。松田翔太演じる鈴木はもう誰がどう見たってかっこいいじゃん。脚長すぎじゃん。そんなん静岡どころか東京にいたって目立つわ。当たり前じゃ。
なのにわざわざ通りすがりの女の子に「イケとるのぉ」みたいなセリフわざわざ言わせるのなんなんだろうね。堤幸彦マジダサいんだよな。もちろんわかりますよ、それがあの最後の展開の伏線になってるというのはわかってるんですけど、それにしたってここまでセリフで言わせる必要あったかな。
ぽーっと眺めるとかいうカットを入れるだけでよかったんじゃない?セリフで女の子にわざわざ言わせてなんなんだろうね。
③フォントがムカつく
先日こんなツイートを見た。
そのブランドまでたどり着いたのに、なぜそれをチョイスして大枚はたいてしまったのか感。 https://t.co/4E8MWFNYcY
— やまとなでし子 (@yamatonadeshi5) September 21, 2019
まさにこの映画のフォントはそれの極みである。映画なのにフォントとはなんぞやと思った方に説明すると、この映画は鈴木がマユと出会ってからクリスマスイブを過ごすまでがSIDE:A、その後東京に来てからがSIDE:Bという構成になっており、それぞれの始まりに「SIDE:A」「SIDE:B」といったような文字が画面中央にでかでかと出てくるのです。これがまぁ「サン宝石かよ」って感じなんですよ。
なんなんでしょうね。おじさんたちのあの女の子はハートとピンクとふわふわしててきらきらしてるものがすきみたいなステレオタイプ的考え。もちろんそういう人がいないとは言いませんし、それが好きな人たちが悪いとは言いません。
が、私はそういうのが女の子は「みんな」これがすきとかいう風に感じられるように作ってあるのが本当に嫌いでなんなん?って思うんすよね。なんだろう。一時期の2chの「スイーツ(笑)」感を感じる。ばかにされてんのかなって思う。
もうしかもあのフォントがバァ~ンって出てくるのが開幕だからもうその時点で私の気持ちは死んだんだよね。「あ、私このダサい映画と2時間近く向き合わなきゃいけないんだ!」みたいな。もう本当に心が死んだ音がしたようだったよ。
④エンドロールまでうざい
この映画ほんとにむかつくんですけど、なんとエンドロールまでうざいんですよ。やばいよ。というのも、舞台が1980年代なので、その頃の文化をエンドロールで説明してくるんですよ。お前、マジか~~~~~~~!!!!!って飛行機で叫びださなかった私ほめてほしい。えらいよ。
本当に「おじさんが若いときは携帯電話なんてなくて、みんな黒電話で好きな人から電話がくるのを待ってたんだよねぇ」みたいなおっさんが酔った時に聞かせてくる「だからなんだよ」話をエンドロールで繰り広げられるんですよ。もうこの映画を劇場まで観に行ってしまった人たちの心中お察しいたします。つらかったよね。
もう本当にお前すげえな!!!ここまで加齢臭のする映画つくれる堤幸彦ほんとすげえな!!!!って私は感動したの。もう宇宙猫とかそんなの超えたの。カーズなの*1。
まとめ
source:https://web.videopass.auone.jp/magazine/detail.php?category=1&id=1082
というわけで今回は映画『イニシエーション・ラブ』のお話をしてきました。久々のdisり記事だったのでいつもよりもテンションが上がってしまいました。
『イニシエーション・ラブ』は『プラダを着た悪魔』の4億倍くらい面白くなかったなぁ…。
今後は『プラダ~』と一緒に友達になれるかなれないかを一発で見分けるためのボーダーとして今作は使っていこうと思います。はい。
ちなみに私がおすすめしたい恋愛映画はこれです。
*1:『ジョジョの奇妙な冒険 第2部のラスボス・カーズの話。ディズニー・ピクサーの『カーズ』の話はしていない。