きねまないと

最近映画が好きになった20代が素人目線で好き勝手に映画の感想を綴るブログ。

『羊の木』はあなたをゆっくりと恐怖に陥れるジャパニーズホラー映画である。(+ジャニヲタの映画鑑賞マナーへの愚痴)

 

 

本日の映画

今日は吉田大八監督の『羊の木』についてお話ししていきます。

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source:映画『羊の木』 - シネマトゥデイ

 

あらすじ

魚深市の市役所で働く主人公・月末一錦戸亮)はある日課長に新住民となる6名の新生活の様子見を頼まれる。6人の世話をしているうちに、月末はこの6名全員が刑務所から来たのではないかと思い、課長に問うてみたところ、課長はあっさりとそのことを認めたのだった。受刑者にかかる費用を抑えたい国と、過疎で悩む魚深市、その両者がwin-winになれる画期的なプロジェクトだと課長は言った。課長はこのことは課長と月末2人だけの秘密とすることと告げるのだった。

後に、6名の新市民なんて異常な事態を不審に思った月末の後輩は課長のパソコンを漁り、彼ら6人が全員元殺人犯であることを知る。後輩にそのことを伝えられた月末だったが、その後魚深市で殺人事件が起き、その現場が6人のうちの1人の職場とかなり近かったこともあり、月末はその1人が事件に関わっているのではないか、と考え始めるのだった。

元とはいえ殺人犯である彼らと「普通」の人たちは「健やかに」暮らせるのだろうか?

 

詳しくはこちらをご覧ください。


映画『羊の木』 予告編

 

感想

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source:映画『羊の木』予告編 - YouTube

 『桐島部活やめるってよ』『美しい星』などで知られる吉田大八監督の最新作『羊の木』を観てきました~~!!!!「元殺人犯vs錦戸亮」みたいな内容だって聞いてたんですけど、全然そんな話ではないですね。とにかくそんなVS!殺し合い!!みたいな話ではなく、もっと地味な話です。地味だけれど、おどろおどろしく、恐怖がゾワゾワと虫が足元から這い上がってくるような、そして背中から何か恐ろしいものを感じるような、そんな映画です。とても恐ろしい映画として本当に面白いので、ぜっひぜっひ観てほしいんですが、ざん!ねん!な!が!ら!劇場で観ることはおすすめしませ~~~ん!その話はあとでします。

では以下、詳しいおすすめポイントです!

①優香がひどく美しく汚く色っぽい!

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source:映画『羊の木』キャスト・あらすじ(ラストネタバレあり)【錦戸亮主演のサスペンス】 | ciatr[シアター]

 正直私のなかで優香さんって女優というイメージがなくて、どちらかというとバラエティとかのイメージが強かったんですけど、今回の映画で優香ってめっちゃいい演技するじゃ~~~~ん!!!!!とイメージをひっくり返されました。すごい!

もう優香が登場から最後までえっちでエロティック一発30万円でお願いします!!!って気持ちになっちゃうくらいなんです…やっばいっす…。錦戸くんよくあのピッチピチのTシャツ着た優香見て平静に演技できるよね…私は無理…。

あと↑の画像のおじさんとメッチャえっちな接吻を交わすんですけど、も~~~~~これがAVじゃん、観たことないけど…。死ぬ…。1人で観に来てるのにきまずくて死ぬ…。脳裏に優香の旦那の顔が思い浮かんで、死ぬ…。

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source:優香が結婚発表、相手は青木崇高!きっかけは共演 「好きになってくれて嬉しかった」となれそめ語る - エキサイトニュース

旦那の顔を思い浮かべながら嫁の濃厚なエロティカセブンキスシーン観る罪悪感やばすぎてやばい(語彙力の欠如)ので、よかったらみなさんもやってみてね。オススメはしません。

 

松田龍平サイコパスみがやばすぎる

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source:「松田龍平に翻弄されてほしい」錦戸亮主演『羊の木』プロデューサーが激白! | cinemacafe.net

 まぁ大体松田龍平が出てきたら「世間の枠から外れている」という役なんすけど(語弊)、今回はトップクラスでやっばい役だったんで、やばいやつを演じてる松田龍平が性癖だよッって人は必ず観に行ってくださいね~(⌒∇⌒)!余談ですが私は『舟を編む』の松田龍平がすきです!

松田龍平ってほんとに独特な雰囲気を醸し出すのが得意だな~って思うんですけど、本当に驚くほど今回の役はのっそりのっそりとやばくなっていって、「あ、こいつもしかしてやばいんじゃないか?」って気づくころにはもう…って感じです。もしかしたら本当の殺人犯とかサイコパスとかも「普通の人」のフリをするのがすごく得意で、「この人変な人だな」って気が付くころにはもう遅いのかもしれませんね。なんだか妙にサイコパスの演技がうまいんで、松田龍平と知り合いになる機会があったらサイコパス診断を真っ先にやってしまうかもしれません。(冗談です)

 

③魚深はいいところですよ、人も良いし、魚もうまい

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source:魚津市商店街/魚津市観光協会公式サイト 魚津たびナビ/情報検索 魚津ライブラリー

 「魚深はいいところですよ、人も良いし、魚も美味い」というのが主人公・月末が冒頭で繰り返し言うセリフなんですが、これがまぁリアルというか。田舎(失礼しました)に行くと、「いいところだよー、静かだし、ご飯はおいしいし!」と多くのところで言われるイメージなんですが、このセリフもまさにそれで、この町には特に何もないんだけど、人はみんな親切だし、おさかなはおいしいよ~ってアピールするのがめっちゃリアルだなぁ…と。本当に存在しそうな町に、本当にいそうな元殺人犯たちに、本当にいそうなリアルな察しの悪いまさに「役所の人」な主人公。この妙なリアルさがこの映画をさらに気味悪くさせていると言っても過言ではないでしょう。

ちなみに、「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」という番組でこの映画が批評された際に、リスナーの方が以前この映画のロケ地になった富山県魚津市で働いていたというメールを寄せていて、しかもマジで魚津の人は「魚津はいいところですよ、人も良いし、魚も美味い」って言ってた!と言っていて笑いました。マジの話なんかい。

radiocloud.jp

 

④「変化」は誰にでも訪れるのか。

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source:錦戸亮、人生初の鏡開きに大興奮! 映画『羊の木』初日舞台挨拶レポート|Real Sound|リアルサウンド 映画部

 ジャニーズ事務所には変化が訪れましたね。わーい。ウェブの写真の一部解禁おめでとう。遅すぎたにもほどがあるけど、これでジャニーズ所属タレントが主演なのに集合写真ハブられることがなくなるのかと思うと感慨深いですね。

さて、映画の話に戻ります。この映画では、元殺人犯が「更正した」と認められて魚深の町にやってくるわけですが、頭ではわかっていても、人は彼らを「もう罪を償った『普通の人』」だと判断することができるのか、つまり、「人は本当に変われるのか」そして「人はそれを信じることができるのか」ということを描いています。ネタバレになってしまうのでこれ以上は言えませんが、普通の映画だったら「人は変われる!」とか「人はどうしたって変わることができない!」とかすごい二元論になりがちというか、答えを急ぎ過ぎてしまうのかな、と思うんですが、この映画がすごいところは、そんな単純な答えを導き出さなかったことですね。これが個人的にはかなり良かったです。

しかし、人によってはハッピーエンドでもないし、バッドエンドでもないこのなんと言いますか、煮え切らないエンドというか、気持ちの悪いエンドになっていることでちょっとマイナスととらえる人もいるかもしれません。はっきり描かれていないわけではないのですが、どちらが良い悪いということに固執するとあまり楽しめない映画になっているかと。

(出典どこか忘れてしまったんですが、恐らく先月か今月の雑誌『sweet』で映画評論家のよしひろまさみちさんは今作に対して、「あまりに救いがないエンド」というような言葉を書かれていたかと。登場人物に目線を合わせると確かにそういう評にもなるのかな…!)

 

まとめ

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source:羊の木|移住者と住人の運命が交錯[沖縄・映画館へ行こう!]|fun okinawa~ほーむぷらざ~

 というわけで、今回は『羊の木』についてお話ししました!個人的にはかなり好きな作品で、『桐島~』よりも好きかもしれません。『桐島~』よりもインパクトがないので、そんなに話題になることもないかもしれませんが、監督が脚本にかなり時間を割いた作品ということもあり、かなり丁寧に作られている印象です。興味がある方にはぜひとも観ていただきたい一本であることは間違いなしです。

あと『シン・ゴジラ』がすきな人はキャストをみて、ほんの少しだけクスリとするかも。私はした。特に『シン・ゴジラ』のデブ(失礼しました)こと松尾諭さんが出てきたときはちょっと笑った。

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source:「拾われた男」松尾諭 #1「自販機の足元で航空券を拾った日」 | 文春オンライン

 内心めっちゃキャアキャアしてしまったけど、そんなことをしていては「まずは君が落ち着け」って言いながら水渡されちゃうな…。私のなかで完全にミネラルウォーターおじさんになってしまった…。それほど『シン・ゴジラ』はすごかった…。

最後『シン・ゴジラ』の話になってしまいましたが、本日の感想はこの辺で。以下は愚痴です。(嫌な予感がする方は回れ右!)

 

 

愚痴と謝罪

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source:ジャニヲタのタイプはざっくり5種類、ようこそジャニーズワールドへ | 週刊女性PRIME [シュージョプライム] | YOUのココロ刺激する

今回『羊の木』を映画館で観たのだけれど、これはもう本当に最悪の映画体験であった。今までお話ししてきたように、『羊の木』という作品自体は本当に素晴らしくて、ぜひとも多くの人に見てほしいと心から思う作品だったわけだけれど、あんまり映画館で鑑賞するのはおすすめしたくなくなった。というのは、私が観た回の客のマナーが悪すぎた。しかも今回はその迷惑な客がハッキリとジャニヲタだったからすごくがっくりときた。

私の隣に座っていたのは若そうな女性の2人組だった。しかも両隣とも若い女性の2人組に抑えられていた。片方の女子2人はポップコーンを食べる音が少し気になったくらいで(これは別に普通の映画でも起こることだし仕方ないと思う)普通に鑑賞していた。問題は反対側に座っていた二人組だった。これがひどかった。まず錦戸君がかっこいいことをするたびに2人でヒソヒソ話始める。ギターを弾くシーンはもう百発百中で話していた。ここから私はこの二人は錦戸君のファンなのだと思った。その時点で結構はらわた煮えくり返っていた。言っておくけど500人くらい観客がいてお前らしかしゃべってねえんだからメッチャクリアにお前らの話声聴こえてるし耳障りだからな!!!!!!!

さらにひどかったのはファンなのに上映中にスマホを使っていたことだった。一億歩譲って上映中のおしゃべりは大目に見るとしよう。錦戸君がピンチに陥ったときに「やだー!」って言われたときにはさすがに「それお前だ~~~~~!!!!帰れ~~~~!!!!」って思ったけど、まぁそれも許す。許すけど!!!!お前ファンなのになんで自担か推しか知らねえけど、とにかく好きな芸能人の映画観に来ておいて、なんで上映中にスマホいじるの!?!?!いみわっかんねえ!!!!!!エッなんで!??!?!もう3万回くらい観たから内容知ってるしいいか!みたいな!?!残念だけどお前の横に座って観てる私は初めての鑑賞なんだよ~~~~!!!!お前のスマホのライト邪魔だよ帰れよ~~~~~!!!!!!!それお前錦戸君が場内にいてもやんのかよ!?!?!推し(担当)がいるならいつでも推し(担当)に見られても恥ずかしくない行動しろよ!!!!アホか!?!?!

こうやって心無いジャニヲタがルールを破ると、ジャニヲタ全体どころか、ジャニーズの評判を落とすんですよ。少なくとも私は関ジャニ∞のファンって常識ないんだなってちょっと思っちゃったよ。びっくりだよ。悲しいよ。ジャニヲタみんなこんな感じなんだったら一生映画館来てほしくないよ。自分もジャニーズ片足突っ込んでるのに「これだからジャニヲタは」って思っちゃったくらいだよ。

あとこれはジャニヲタかどうか知らないけど、上映中にスマホの着信音大音量で鳴らしたやつなんなん~~~~~!?!?!?!?!お前ッ!!!しかも結構重要なシーンでやらかしやがってクソックソッ!!!!

てめえだけが迷惑被るんじゃねえんだからしっかり機内モードなり電源切るなりしろやタコッ!!!!!!なんなんだよッッッ!!!!!!口と脳みそが直結してる女もスマホの着信音鳴らすやつらは出禁じゃ!!!!!!!!ボケナス!!!!!!

 

slhukss1.hatenablog.com

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…とネット弁慶なので、怒りをそのまま書いてみましたが、ホントのホントのところはほんとに悲しいんです。映画を観て、せっかく良い映画なのに「面白かった」という感想じゃなくて、そんなやれ「スマホのライトがまぶしかった」だの、やれ「隣の人がうるさかった」だの、そんな思い出を持ち帰りたくないんです。映画館はみんなの場所です。頼むから一人一人がマナーを守ってください。そして、どうか推し(担当)の株を下げないであげてください。タレントが可哀想すぎます。

 

そして、2018年の映画目標として、ジャニーズの映画は全部観てみるというのを掲げていたんですが、どうも今回の映画体験を含めて、どうもジャニーズ映画を観に行くと迷惑客にあたる率が個人的にかなり高いので、この目標は取り下げたいと思います。楽しみにしてくださっていた方々には大変申し訳ございません。

「ジャニヲタ」って一括りにして批判することは誤っていると思いますが、ジャニヲタである自負がある方全員に一度「自担の映画は自担のファン以外も観に来ているのだから行動を改めて考え直してくれ」と思い、あえて主語を大きくさせていただきました。もちろん、ジャニヲタじゃなくても迷惑な人は迷惑ですし、ジャニヲタでも迷惑じゃない人は迷惑ではありませんが。