きねまないと

最近映画が好きになった20代が素人目線で好き勝手に映画の感想を綴る日記。

『ジャスティス・リーグ』は本当に面白い作品なのか?6時間かけて考えてみた。

 

 

初めましての方も、お久しぶりの方も、前回ぶりの方もこんばんは。

あやめです。

 

今回はジャスティス・リーグで卒論書いてみました。今回は前回の『ソー:バトルロイヤル』よりも長い1万4000字ちょいです。よろしくお願いします。

 

※『バットマンvsスーパーマン』のネタバレ含みます。

※今回もなんちゃって卒論です。論拠とかない。

※英文和訳は夜中にやってるから間違ってると思います。間違いを見つけたらこっそり教えてほしい。

 

 

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(source:Justice League Movie images Justice League (2017) Poster - You Can't Save the World Alone HD wallpaper and background photos (40583604))

 

タイトルをブログ風に直しました。(2017年11月25日11時59分更新)

 

 

はじめに

 DCEU*1はこれまで、「テイストが暗い」「MCU*2よりつまらない」などと評されてきた。それを受けて、2017年11月23日公開の『ジャスティス・リーグ』(Justice League)では*3、これまでと異なりよりコメディタッチに、そして観客が飽きないようこれまでの作品より短い上映時間である120分とガラリと変化が見て取れた。

 『ジャスティス・リーグ』の構成とあらすじについて簡単に説明すると、今作は『バットマン vs スーパーマン』(以下『BvS』と表記)の続編であり、ストーリーも『BvS』の続きとして開始される*4。『BvS』での出来事の後、後悔、そして自責を感じたバットマンことブルース・ウェインは、超人を集めて「スーパーヒーロー」のチームアップを計画する。これに『BvS』で共闘したワンダーウーマン(ダイアナ)も協力する。彼女は、故郷にいる同胞たちより、この世界に危機がもたらされたことを知り、迅速にチームアップをすることを求めた。ブルースとダイアナの2人は手元にある情報を基に超人たちを訪ね、チームに加わるよう勧誘する。一方で、今作のヴィランであるステッペンウルフは地球に点在する3つのマザーボックスなる箱を探していた。強大な力を持つマザーボックスを求め、彼はその力を使ってこの世界を破壊しようともくろんでいた。ダイアナとブルース、そしてその他の超人たちは果たして力を合わせて人類の危機を救えるのだろうかー、というストーリーで構成されている。詳しくは以下の動画をご覧いただきたい。

 


映画『ジャスティス・リーグ』TVCM(30秒大ヒット)【HD】2017年11月23日(祝・木)公開

 

 今作は本国であるアメリカでthanks givingも相まって興行的に成功を収めているといってよいだろう*5。しかし、アメリカの映画評論サイトの一つ、Rotten Tomatoesではその評価は大きく分かれている。まずTomatometerと呼ばれる言うならば映画の「プロ」たちの評価は100%が最高値とされるRotten Tomatoesにおいて40%の低評価である*6。一方で、オーディエンススコアつまりいわゆる私たちのような一般大衆の評価は80%を超えている。なぜ『ジャスティス・リーグ』は、これほどまでに「プロ」と観客の評価が分かれてしまったのだろうか。本記事ではRotten Tomatoesの評価を材料にこの理由に迫っていく。

 

第一章 DCEUとMCU

第一節 MCUの方が勝ってる?

 本記事を書くにあたって、最初に述べておきたいことは私は結論をDCEUに対してMCUとの相対評価を下すような形にはしたくないということだ。そのため、本章ではその理由を述べるために、あえて DCEUとMCUを比較した。元々DCEUとMCUは何かと比べられやすい。例えば、先日このような記事を目にした。

 

www.gizmodo.jp


同記事内で扱われている「偽ポスター」では、『ジャスティス・リーグ』の面々がMCUに登場するキャラクターたちを踏みつぶす、またはその生首をつかむなどしている。このニュースの本論は中国のスタッフのずさんな行いについてであるが、本稿ではこの「偽ポスター」に注目したい。これは元々誰かがジョークとして描いたファンアートなのだが、DCEUのキャラクターたちがMCUのキャラクターに「完全勝利」しているかのようなアートになっている。つまりは、この作者からすればDCEUとMCUは明らかにライバル関係にあるというように映っているというわけである。

 また、Rotten Tomatoesの『ジャスティス・リーグ』のオーディエンスレビューには以下のようなものもある。

I like it better than Avengers...

(『アベンジャーズ』より 良作だと思うから気に入った。)

引用元:https://www.rottentomatoes.com/user/id/976886335/

 

This one is so so much better than Thor Ragnarok!!

(この作品は『マイティ・ソー:バトル・ロイヤル』よりずっとずっと良い!!)

引用元:https://www.rottentomatoes.com/user/id/976886291/

 

など、MCUと対比させてレビューを寄せるユーザーが多い。つまり多くの観客の中には、DCEU対MCUの構造が出来上がっていると言ってもよいだろう。他にも以下のようなウェブページが挙げられる。

 

www.cbr.com

 

www.thecinemaholic.com

 私はアメリカに渡航した際に出会ったアメコミ映画好きのアジア系アメリカ人に「DCEUとMCU」どちらが好みであるかを尋ねたことがある。彼はMCUと答えた。彼のように、世間ではDCEUよりもMCUを称賛する声が多く感じられる。では実際に過去作品を比べて、どちらの作品が高評価を得られているかを見比べてみよう。

 まずは『マン・オブ・スティール』(2013)と同年公開の『マイティー・ソー:ダークワールド』(Thor:the Dark World)、そして『アイアンマン3』(Iron Man 3)を比較してみる。

 

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引用元:Man of Steel (2013) - Rotten Tomatoes(2017年11月25日0時33分アクセス)

 

 DCEUの第一作である『マン・オブ・スティール』はTomatometerでは55%、オーディエンススコアは75%を獲得している。『ジャスティス・リーグ』ほどTomatometerとオーディエンススコアがかけ離れておらず、オーディエンススコアも、辛口のTomatometerでもまずまずといったような評価である。『ジャスティス・リーグ』ではRottenの評価が目立つ批評家レビューもFreshがちらほら見受けられることからも、『マン・オブ・スティール』は一定の支持を得られていることがわかる。ちなみに、日本の映画レビューサイトであるYahoo!映画では以下のような評価を受けている。

 

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引用元:マン・オブ・スティール - 作品 - Yahoo!映画(2017年11月25日0時39分アクセス)

 

Yahoo!映画における星3.42もRotten Tomatoesの評価同様、まずまずの結果だと言ってよいだろう。DCEUの第一作目は「可もなく不可もない」といったところが観客の反応だったのかもしれない。

 では次に『ソー:ダークワールド』について見てみよう。

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引用元:Thor: The Dark World (2013) - Rotten Tomatoes(2017年11月25日0時43分アクセス)

 

 『ソー:ダークワールド』はTomatometerもFreshという高評価であり、オーディエンススコアも77%も高評価を獲得している。辛口なRotten Tomatoesにおける批評家のレビューもFreshとつける人々が多いことが一目でわかるレベルである。

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引用元:マイティ・ソー/ダーク・ワールド - 作品 - Yahoo!映画(2017年11月25日0時48分アクセス)

 

Yahoo!映画の同作のレビューも『マン・オブ・スティール』より約0.2ポイント勝っている。では、次に『ソー:ダークワールド』と同じ2013年公開のMCU作品である『アイアンマン3』についてもみてみよう。

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引用元:Iron Man 3 (2013) - Rotten Tomatoes(2017年11月25日0時54分アクセス)

 

  『アイアンマン3』はTomatometerとオーディエンススコアがほぼぴったり重なる形で両者とも約80%の支持を得られている。

 

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引用元:アイアンマン3 - 作品 - Yahoo!映画(2017年11月25日0時57分アクセス)

 

Yahoo!映画でも先に挙げた2作品よりも『アイアンマン3』が高い評価を得ている。

 以上3作品を比べた場合、批評家スコアを比べてみると、なるほど世間が言うようにMCU作品のほうが高い評価を得られているように思われる。しかし、批評家ではなくオーディエンス、つまりは観客の評価に目を向けてみるとそう単純なものではないように思われる。先に挙げた『マン・オブ・スティール』がRotten Tomatoesで75%Yahoo!映画で星3.42、『ソー:ダークワールド』が77%と星3.62、そして『アイアンマン3』が78%と星3.78である。この3作品を比べると、Rotten Tomatoesにおける批評家レビューとは大きく異なり、観客によるレビューには大きく差が出ていないように見える。そのため、観客目線でいえばMCU、そしてDCEUどちらの方が観客にウケているとはいいがたいと言えるのではないだろうか。

 

第二節 MCUとDCEUは比べるべきか

 ではそもそもMCUとDCEUは比べるべき対象なのだろうか。もちろん、多くの人が両者を比較の対象にしたいと思う気持ちはわかる。どちらもコミックを原作としており、出てくるキャラクターたちはスーパーヒーローであり、そしてどちらもコスチュームを着用している。共通項は多く存在しているのは確かである。だが、本当にこの二つは比較に値するのだろうか。

 私の答えは否である。両者は同ジャンルに存在する全く別の作品だと考える。この場合の別の作品と言うのは作品が描いているものが全く異なるという点である。まずMCUの場合、それぞれのキャラクターのバックボーンをそれぞれの単独映画で描いている。「アベンジャーズ*7の主要人物であるアイアンマンは3作も単独映画が作られており、バックボーン、そしてアイアンマン(トニー・スターク)とはどのような人物であり、『アベンジャーズ』での戦いの前後に何が起きたのかを観客も深く理解することができる。MCUの場合はこのような作業をほぼすべての主要キャラクターに行っている。『アイアンマン』シリーズ(3作品)、『キャプテン・アメリカ』シリーズ(現在3作品)、『マイティ・ソー』シリーズ(現在3作品)『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(現在2作品)『インクレディブル・ハルク』、『アントマン』『ドクター・ストレンジ』『スパイダーマン』『ブラックパンサー』(順不同)といった具合である。こうすることによって、MCU作品に対するハードルはかなり高くなるが(MCU作品を初めから観ようとすると膨大な数と時間であるため)、キャラクターたちの相関図や各々については理解が深まる。ちなみにMCUを観たことがないという人には以下のような動画などが作成されているため、そちらで順番などの詳細は確認していただきたい。

 


マーベル映画はこの順番で見よ!アベンジャーズファン必見の最新時系列24作品

 

 一方でDCEUは、『マン・オブ・スティール』で観客がどれほど新しいスーパーマンを受けいれるかということを見た以外はまずはチームアップから物語が始まっている*8。『マン・オブ・スティール』の後、『BvS』でいきなりバットマンワンダーウーマン、そして今後も登場が期待されるヴィランであるルーサーが初登場する。クリストファー・ノーラン監督による『ダークナイト』3部作を鑑賞済み、もしくは他の「バットマン」映像作品、そして原作を読んでいたファンならバットマンがどのようなキャラクターであるかは理解できるが、今回のDCEUから入った観客にはバットマンについての詳細はさらりとしか触れられない。もちろん、だからといってバットマンをキャラクターとして理解するのは難しいというわけではないが、キャラクターのバックボーンを完全に理解することはできないだろう。そんなバットマンがいきなりスーパーマンと戦うことになり、そして最終的にはバットマンが残り、スーパーマンは死すという衝撃の内容である。ストーリーの厚みに関しては、キャラクターのバックボーンをうまく描けていない点もあり、薄くなってしまうという欠点がある。ただ、逆に言えば単独映画がほとんどないために最初のハードルがかなり低いという長所といえるだろう。また、敵と味方が戦ってることさえわかればストーリーラインを抑えたも同然なので、アクションシーンに注目することができる。これは『BvS』におけるワンダーウーマンの登場が良い例であろう。バックボーンがほぼ謎である彼女が物語終盤のアクションシーンで現れ、苦戦するスーパーマンバットマンのピンチを救いに現れ、敵に大ダメージを与えていくシーンは爽快の一言につきる。その後、『ワンダーウーマン』では『BvS』で観客を彼女のバックボーンについて知ることができる。ワンダーウーマンの場合は、一言でいうなら「つかみはオッケー」といった具合に観客に受け入れられたのだ。

 また、MCUとDCEUの違いとして考えられるのは衣装である。MCUの場合、いかにかっこよく見せるかという点に力がそそがれているように思う。例としてキャプテン・アメリカについて見てみよう。

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引用元:Watch the leaked ‘Captain America: Civil War’ teaser trailer right here – BGR

 

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引用元:https://www.xcoos.com/blog/captain-america-cosplay-costumes-big-size-idea/

  

 上図の先に挙げたものがMCUでのキャプテン・アメリカ、次に挙げたものがコミックでのキャプテン・アメリカである*9。盾こそ原作と同じ物を持っているが、衣装は原作とは似て非なるようなものとなっている。また、原作がビビットな色使いなのに対して、MCUのポスターや劇中で用いられている衣装はそこまで色がビビットではなく、むしろ薄暗い印象さえ受けるほどである。また、上図(MCU版)では頭部の衣装を身にまとっていないが、MCU版では羽のような部分は模様として印字されており、原作の帽子のようなイメージとは異なり、ヘルメットのような印象を受ける。これはMCUがキャラクターたちをいかにかっこよく、そして現実に存在するかのように見せていると考えて間違いないだろう。

 一方でDCEUのキャラクターについて見てみたい。本記事ではワンダーウーマンでコミックとDCEUの衣装を比較する。

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引用元:Wonder Woman: Why Representation Matters | Wellesley College

 

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引用元:Warner Bros. Consumer Products (WBCP) DC Comics Wonder Woman Style Guide (2003) – ExperienceTheWonder.com

ワンダーウーマンの場合も、ビビットな色使いが薄暗いものに直されていること、そして星の模様が消えているなどの相違点は見られるが、MCUのように実用性を兼ねているような改変のようには見受けられない。実用性を兼ねるのであればワンダーウーマンはより露出を控えるべきだろうし、ヒールを履くべきではないだろう*10

 さらに両者が大きく異なるのはコスプレ映えと言う点である。MCUの方は映画として撮った際にかっこよく映ることが衣装として重点がおかれているため、コスプレをしても地味になってしまう場合がある。例えばブラックウィドウは全身真っ黒であり、特別なスーツのようには(一見)見えない。コスプレ映えと言う点では微妙かもしれない。他にもMCUのキャラクターではウィンター・ソルジャーやホークアイなどもコスプレとしてはあまり映えるキャラクターではないだろう。一方で、DCEUは一人一人が衣装だけで誰かがわかるほど個性的である。もちろんMCUのアイアンマンやスパイダーマン、ソーにドクターストレンジ、アントマンと衣装だけで誰が誰だかわかるキャラクターも多く存在するが、DCEUは全ヒーローが衣装だけでかなり個性を発揮している。極論でいえば、DCEUのキャラクターはシルエットだけでも誰が誰だか見分けることが可能なほど衣装が個性的なのである。

 以上のことから、MCUが日常に溶け込むヒーローを描いているのに対して、DCEUは架空の町*11を守っているフィクションのヒーローなのである。つまり、MCUとDCEUが描くヒーロー像は全く別のものであり、またそのヒーローの描き方も異なっている。この二点から私はDCEUとMCUを比べることは間違っている、とまではいかないが、比較したところで何も生まれないのではないか、と思う。もちろん今まで私自身も何度も両者を比較してきたが、結局はこの考えにたどり着いた。

 

第二章 『ジャスティス・リーグ』は「面白い」だろうか

第一節 『ジャスティス・リーグ』は何に失敗したのか

 では、MCUとの比較なしで『ジャスティス・リーグ』面白かったのかという絶対評価について考察したい。『ジャスティス・リーグ』に対して、Rotten Tomatoesの批評家たちは厳しい評価を寄せている。Rottenの評価を下している批評家レビューからその一部を抜粋した。

The most impressively, faultlessly mediocre and boring and pointless A-list superhero film going back through the nearly 40 years of modern superhero films.

(過去40年のスーパーヒーロー映画の中で最も印象的で完璧に二流でつまらなく要点もない一流のスーパーヒーロー映画だった)

 

引用元:Justice League 70mm (2017) - Rotten Tomatoes(2017年11月25日2時4分アクセス) 

 

Although engaging in parts, Justice League is one big incoherent and loud mess that, unfortunately, has failed to utilise its undeniable superhero-star power in order to deliver an unforgettable cinematic experience that the fans have been waiting to see.

(いくつかの点において期待は裏切られなかったかもしれないが、『ジャスティス・リーグ』は、不幸にも、ファンがずっと観たいと思って待っていた忘れられないような映画体験を提供しなければならない決定的なスーパーヒーロースターのパワーを利用することに失敗した、意味不明で派手な大失敗作である。)

引用元:Justice League: DC's Magnum Opus Falls Flat | Cairo 360 Guide to Cairo, Egypt(2017年11月25日2時19分アクセス)

 

It’s let down by almost everything – a poorly constructed script that rarely raises a smile, direction that slows the pace to a crawl at all the wrong moments, and the worst superhero villain since the Avengers’ awful Ultron. 

((今作は)すべてにおいて失望である。(そのすべてと言うのは)少ししか笑いを起こさないどうしようもない出来の脚本、すべての最悪なタイミングにおいて蛇がはうかのようにのろのろ進む遅いペースのディレクション、そして『アベンジャーズ』のひどいウルトロン以来の最悪なスーパーヒーローの悪役である。)

引用元:Justice League is a poor start to DC Comic's franchise | Daily Mail Online(2017年11月25日2時24分アクセス)

 

The good news is that Justice League is a big step up from Batman v Superman. The bad news is that it's also a big step down from Wonder Woman.

(いいニュースは『ジャスティス・リーグ』は『BvS』から大幅に進歩してるってこと。悪いニュースは『ワンダーウーマン』からはそんなに進歩してないってこと。)

引用元:The Aisle Seat - Justice League(2017年11月25日2時36分)

 

 2017年11月25日2時31分現在、『ジャスティス・リーグ』に対するFreshな評価も増えつつあるが、見受けられるRottenの評価はどれもひどいものばかりである。その中でも、マイナス評価はザック・スナイダーに対するものが多い。特にその脚本に対しての低評価が多い。そして共通して見られるのが、「キャラクターに感謝すべきである」という意見である。人によってはそのキャラクターはそれぞれ異なるが、『ジャスティス・リーグ』はキャラクターに「救われた」映画なのだというのがRotten Tomatoesの批評家にみられる意見である。

 

第二節 『ジャスティス・リーグ』の評価すべき点とは?

 では今度はオーディエンスレビューについて見てみよう。

Wooooow! I loved this movie!

The action sequences here were absolutely thrilling, intense and greatly done. Great chemistry between the League. (…)Great movie! Very entertaining!

(ワーーーーオ!この映画だいっすき!この映画でのアクションシーンはほんっとうにスリリングで楽しいし最高。このリーグの持ち味もいいしね。ほんとに最高の映画!すっごい楽しめるよ!)(※中略部分はネタバレのため省略)

引用元:Justice League - Movie Reviews - Rotten Tomatoes(2017年11月25日3時19分アクセス)

 

 

Well done. Will watch again. The critics have no idea when they see a great comic book moving. It's not supposed to be an Academy Award-winning artsy film. It is supposed to be fun and thrilling like it is!

(いい出来だ。多分また観に行くと思う。この批評がこんなに素晴らしいアメコミ映画を観た人たちのものなのか信じられない。この映画はアカデミー賞を受賞するために作られた映画じゃない。この映画は楽しくてスリリングな映画として作られたんだ!この映画がそうであるようにね!)

引用元:Justice League - Movie Reviews - Rotten Tomatoes(2017年11月25日3時24分アクセス)

 

After all the bad reviews - I had very low expectations. Was pleasantly surprised how good the movie was. In my opinion is what quite a bit better than most of the Avenger movies.

(悪いレビューだったから、ほんとに全然期待はしてなかった。(でも)なんてこの映画って良い作品なの!っていい意味ですごい驚かされた。個人的には少しだけアベンジャーズ映画の大半よりもいい映画だったと思う。)

引用元:Justice League - Movie Reviews - Rotten Tomatoes(2017年11月25日3時28分アクセス)

 

以上のように、オーディエンスレビューには称賛の声とMCUと比較するもの、そして悪いレビューを載せる批評家たちに対する批判の声が挙げられていた。オーディエンスレビューの多くがアクションシーンの良さについて触れていることや、キャラクターに対するプラス評価が多く見られた。つまり、オーディエンスが求めるスーパーヒーロー映画というものはたくさんのかっこよくてスリリングなアクションシーンと、魅力的なキャラクターなのだということがわかる。

 オーディエンススコアとTomatometerに大きな違いが表れていたのは、オーディエンスと批評家の重要視する点が異なっていたためだろう。オーディエンスがアクションとキャラクターを求めるのに対して、批評家は『BvS』からの進歩とより引き込まれるストーリーラインを求めた。この違いから批評家と観客の間で大きな相違点が生まれてしまったのだと考えられる。

 

個人的総評 -まとめに代えて

 今回私がこの記事を書こうと思ったのは、私自身が『ジャスティス・リーグ』を観た後に何とも言えない思いを抱えたからであった。その思いというのは、「楽しかったけど面白くなかった」というものである。私はDCEUの作品が好きで、『BvS』も楽しんだのだが、どうも『ジャスティス・リーグ』は「楽しい」という思いに反して心の底から「面白い」と思えなかったのだ。しばらく考えていくうちに、これはヴィランに問題があったのではないか、と考えるようになった。今回記事の執筆にあたって、私の意見に近いレビューがあったので紹介したい。

 

Overall, I thought justice league was a good movie. Lots of action and all the members of the league had a good intro and we're likable. The only problem I had was with the villian, stepenwolf. I wish they hired a good actor for the role instead of using CGI. I also wished developed the villian storyline a little better.

(まとめると、『ジャスティス・リーグ』はすごく良い映画だったと思う。たくさんのアクションとリーグのメンバー全員がいい紹介をされてたし、良いキャラだった。ただ問題があるとすれば、個人的にはヴィランのステッペンウルフだと思う。もしもっとCGを使うんじゃなくてもいいような俳優を雇ってればなぁ。あともう少しヴィランのストーリーラインも書いてほしい。)

引用元:Justice League - Movie Reviews - Rotten Tomatoes(2017年11月25日3時35分アクセス)

 

 

  いい俳優を雇う云々に関しては、正直CGのままでも十分なのでは、と個人的には思っているので同意できないが、ステッペンウルフのストーリーラインの薄さは否定できない。今回のステッペンウルフには納得させられるような「地球を破壊する」名目がないのだ。どうして地球でないとだめなのか、どうしてステッペンウルフはそんなに強いのか、など。もう一つ同意見に思ったレビューがあるのでそちらも紹介したい。

 

I'm not sure how I feel about the movie in it's entirety. The story is a mess. There are scenes that are meant to be funny and some scene that aren't but still are. (…)I also almost walked out of the movie three times. But having said all this there were some OK performances. Some good performances and one outstanding performance by Gal Gadot as Wonder Woman. In my opinion, she saved the movie. So I guess I'm saying that as long as you don't think about the details of movie making, you can enjoy yourself watching Justice League. 

(この映画についての全体的な私の意見は定まってない。ストーリーはぐちゃくちゃである。ウケ狙いのシーンもあったけど、いくつかは笑えなくて、いくつかはまぁまぁ。3回くらい途中で帰ろうかとは思った。でもこの映画には「まぁまぁ」って感じのシーンもあった。良いシーンだとか、目立つ演出っていうのはワンダーウーマンを演じたガル・ガドットが務めてた。個人的な意見だけど、彼女がこの映画を支えてると思う。だからこの映画の製作の詳細について考えない限りは多分『ジャスティス・リーグ』は楽しめると思う。)(※一部省略)

引用元:Justice League - Movie Reviews - Rotten Tomatoes(2017年11月25日3時51分)

 

 この映画を支えていたのはワンダーウーマンだっていう意見はやりすぎな気もするが(というのはアクアマンやサイボーグ、フラッシュ、そしてもちろんバットマンもいいキャラクターだったため)、この最後の意見については賛同である。あんまり深く考えずに、キャラクターが好き、とかアクションかっこいい、とかそういう部分に集中してこの映画は楽しむべきものなのだろうと感じた。なので、ストーリーを楽しみたいという人には絶対にお勧めしない。この映画は、完全にDCEUのキャラクターのファンのために作られた映画なのだから。

 

 

というわけで卒論風に書いた記事第二弾でした。

とにかく『ジャスティス・リーグ』はキャラクターが好きな人やアクションシーンが観たいぞって人のための映画でした。

後はせっかくMCUと違ってハードルが低い映画なのに一見さんを振り落としていくような『BvS』と『ワンダーウーマン』もちろん観たよな!!!!みたいなストーリーの構成には笑いました。自ら長所を投げ捨てるんかい!

でもほんとに『ジャスティス・リーグ』面白かったです。やっぱり私はキャラクターがすきなオタクですので、『ジャスティス・リーグ』はキャラ萌えと言う意味でめちゃくちゃ評価に値するよなーと思いました。特にエズラ演じたフラッシュがよかったです。エズラがこれからフラッシュの単独映画でバリーの苦悩を演じるのかと思うと楽しみでなりません。

 

それでは。

午前4時半とかまで記事を書いてしまった…。完徹なので、和訳や日本語の地の分がおかしいかもしれませんが、後から修正をしていきたいと思います。

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。(約14300字)

 

前回の卒論記事。

 

slhukss1.hatenablog.com

 

*1:DC Extended Universeの略。DCコミックスを原作とするlive action:実写化作品。これまでに『マン・オブ・スティール』(Man of Steel)、『バットマン vs スーパーマン:ジャスティスの誕生』(Batman v Superman Dawn of Justice)、『スーサイド・スクワッド』(Sucide Squad)が制作されている。

*2:Marvel Cinematic Universeの略。Marvelコミックスを原作とし、主要キャラとしてアイアンマンやキャプテン・アメリカマイティ・ソーインクレディブル・ハルクスパイダーマンなどが登場する。2017年11月25日現在の最新作は『マイティ・ソー:バトル・ロイヤル』(Thor:Ragnarok) 

*3:尚、アメリカ等の国々では2017年11月15日公開。Justice League (2017) - Release Info - IMDb

*4:ただし、前作を観ていなくても『BvS』のラストはどのようなものであったのかということだけは序盤でわかるような演出になっているので、本作だけの鑑賞でも内容を大まかに理解することは可能である。

*5:Justice League (2017) - IMDb

*6:2017年11月24日23時58分現在Justice League 70mm (2017) - Rotten Tomatoes

*7:MCUのスーパーヒーローたちのチーム、そしてそのチームの映画も同名である。

*8:MCUの場合においていきなりチームアップから始まったのはブラックパンサースパイダーマンのみである。

*9:原作もMCUからの逆輸入のような形で大きく衣装が変化することもあるが、オリジナルに近いものは図のようなキャプテン・アメリカ;参考:https://io9.gizmodo.com/a-look-back-at-the-marvel-movies-influence-on-the-comic-1704762261

*10:MCUに出てくるブラック・ウィドウは暗殺部隊として育成されたこともあり、任務中は高いヒールを着用することはない。巻き込まれた場合は別とする。また、スカーレットウィッチにおいても当初は正式な戦闘員ではなかったためオシャレなニーハイブーツを着用していたが、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(Captain America:Civil War)では3~5センチほどの低いヒールに変更されている。

*11:MCUはソコヴィアやニューヨークといった実在の場所を舞台に選ぶのに対してDCEUではセントラルシティやゴッサムシティといった架空の場所が舞台となっている