きねまないと

最近映画が好きになった20代が素人目線で好き勝手に映画の感想を綴るブログ。

賞賛の声が多い『グレイテスト・ショーマン』は2018年ベストと言われるほど良作か?

 

 

 

本日の映画

今回はヒュー・ジャックマンさん主演グレイテスト・ショーマンについてお話ししていきます。

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source:The Greatest Showman | Fox Movies

 

 

あらすじ

P.T.バーナムは商いを営む父に連れられて立派な家に商売の手伝いをしに訪れた。その際に、その家で花嫁修業をさせられて窮屈に過ごす少女・チャリティと出会う。彼女と恋に落ちたバーナムは、父の死後なんとか鉄道会社での職を見つけ、成人してからチャリティを妻として迎えに行くのだった。

バーナムとチャリティは2人のかわいらしい娘に囲まれて幸せに過ごしていたが、結婚の際にバーナムがチャリティに約束した「すべてにおいて苦労をさせない暮らし」とは程遠い毎日を送っていた。娘が望むバレエシューズも買ってやれないなか、バーナムは鉄道会社をクビになってしまう。

バーナムは銀行の融資で剥製や蝋人形といった展示物を飾る博物館を開くが、博物館は開館してもほぼ誰も足を運ばず、不人気であった。バーナムが頭を悩ませていると、娘たちは「生きているものも飾った方がいい」と言い出した。そこでバーナムは銀行で出会った小柄な男性をはじめとする所謂「びっくり人間」を集めてショーを開こうと考えた。このショーが評判を呼び、彼の「サーカス」は人気を博した。

一方で、その下品なフリークスによるショーは地元民から反発の声が上がり、高貴な身分の人びとからは決して理解されるものではなかった。そこでバーナムはある策に出るのであった…。

 

実在したP.T.バーナムのエピソードを基に描くファンタスティックエンターテインメント作品!

 

詳しくはこちらをご覧ください。


映画『グレイテスト・ショーマン』予告D

 

感想

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source:The Greatest Show (from The Greatest Showman Soundtrack) [Official Audio] - YouTube

 『グレイテスト・ショーマン』初日IMAXキメてきましたよー!主演がヒュー・ジャックマンということと『ラ・ラ・ランド』製作チームによる作品と言うことで結構早くから話題になっていた一作だったので、金曜日のお昼にも関わらず超満員でびっくりしました。さすがヒュー様。オリンピックにも負けないぜ。

やっぱり『ラ・ラ・ランド』で楽曲製作を務めた方が携わっているので、楽曲がすばらしくて!アガる曲が多くてやっぱりエンターテインメントってこうでなくっちゃなぁ!という感じでした。耳で、目で、そして肌で体感する作品だと思います。

特に歌唱シーンは本当にディズニー映画をそのまま実写で描いているかのようなクオリティで、観ているこっちまで加わりたくなってしまうほど楽しそうで、にぎやかで、力強くて、圧倒されるシーンの連続でした。最近では『レ・ミゼラブル』に続くミュージカル映画かもしれません。*1

ただ、一方で素敵なシーンの方が圧倒的に多かったんですけど、多くの人が言っているような「2018年ベスト映画かも~!」と言う風には私は思えなくて…。という正直な感想もありました。なので、その辺も踏まえて以下詳しく感想を述べていきたいと思います。

 

①Do you like Disney films?

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source:The Greatest Showman Movie Review (2017) | Roger Ebert

 みなさんは小さいころにディズニーとジブリだったらどちらの方がよく見ていましたか?私なんかはもっぱらニチアサヒーローとゾイドちびまる子ちゃんととかなんかそんなものばっかり見ていてどちらにも触れていなかったという人なんですけれども。

さて、結構今作ではディズニー映画に慣れ親しんでいるか、というところが重要な気がします。というのは、この映画かなりしっかりとミュージカル映画なんです。『ラ・ラ・ランド』よりも歌うし、踊るので、ディズニープリンセスみたいな突然歌って踊って心を通わせる映画とか作品になれていないと、「え?なんでこの人急に歌いだしてるの?え?詳細は何?どうしてそうなった?」みたいな感じで置いていかれてしまうかもしれません。

 かくいう私も、ミュージカル映画もすきで、ディズニープリンセスとかもすきなんですが、今作に関しては「おぉ…こんなにミュージカルなのか…!」と驚いてしまうくらいでした。

ただ、逆に言えばミュージカルが大好き!という方にはたまらない一作になっているかと思います。ヒュー様が!ゼンデイヤが!そしてザック・エフロンが歌って歌って踊って踊って舞って舞って歌いまくる!みたいなそんな作品なので、終始楽しくて、時に涙を流し、そして最後には笑顔になれる作品です。すべてが歌で繰り広げられると言って過言ではないので、考えるよりも体感する形でキャラクターの心情が自分の中に入ってくる体験になります。

 

②衣装がとっても素敵です!

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source:The Greatest Showman review

 19世紀アメリカ~~~!!!!!しかもサーカスってことで、みんながきらびやかな衣装を着ててほんとに素敵です!

主演のヒュー・ジャックマンの鍛え抜かれた肉体を全く見せない!けどその筋肉を美しく包むその衣よ…!世界中の布に感謝したい、ありがとう…布…ありがとう…!

あとはやっぱりゼンデイヤちゃんの舞台衣装がとっても素敵ですね…。

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source:Zendaya swings into the next phase of her career in 'Greatest Showman'

 実は何を隠そう小さいころの夢が「髪の毛がピンク色のギャルになる」だったので(とんでもねえ)*2、このゼンデイヤちゃんのビジュアルを見たときに「これになりたかったんだよ!!!」と目をキラキラさせてしまいました。髪の毛がピンク色って似合う人ゼンデイヤちゃんとポッピーピポパポ*3ユーフェミア・リ・ブリタニア*4くらいだから…。知らんけど…。

あとレオタードを着ているので、ゼンデイヤちゃんの脚長感が強調されていてほんとにやばいです。ザック・エフロンと2人で歌う感動のシーンがあるんですが、もうシーン的にはジーンとくるところなんですけどね!そうなんですけど、ザック・エフロンなんかもうアメリカを代表する最強フェロモン男だと思っているんですけれど、だから全然スタイルだって悪くないのに、ゼンデイヤちゃんが顔が小さすぎて、脚が全身の80%を占めていて、なんか『こちら亀有公園前派出所』の中川の横に急に『ツバサ』(CLAMP作)のキャラクターが出ている感じ…??(わかりづらい…)ってくらいなんか絵柄が違う…ってなりました…。レオタード着せた人、ゼンデイヤちゃんの脚ファン(過激派)か…?(?)

さらに個人的には、将軍の衣装が好きでした。

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source:The Greatest Showman vs. the True Story of P.T. Barnum

 カラーの方が今作での将軍・親指サムの衣装なんですけど、すごくかわいくてかっこよくいい~~~~!!!!!しっかりナポレオンみたいな衣装になっていて、これを着たサムが馬にまたがって銃を得意顔でぶっぱなすシーンがとてもよかったですね…!こんなの生で観てたら「私は世界で一番小さな将軍の軍門に下った」っていうブログ書いちゃうと思う。あぶない。スクリーン越しでよかった。

 

③あなたはエンタメ作品がすき?それとも伝記映画?

 

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source:The Lamest Show on Earth: A Review of The Greatest Showman | Coco Hits New York

 さて、この映画は実在したP.T.バーナムの人生を参考にして描かれた作品となっています。なので、言ってみれば伝記映画としての側面も持つ映画だということです。

ではここで実際のバーナムの人生についてかいつまんでお話しさせていただきます…というのはあまりにも長いので、ウィキペディア引用で許してください!!!!

P・T・バーナムは、コネチカット州ベサルで生まれた。彼の父は、宿屋兼商店の主人だった。

バーナムは、商店主として出発したが、当時アメリカで猖獗を極めていた宝くじブームに浮かれ、事業に失敗する。

その後、彼は1829年にダンバリィにおいて週間新聞『ザ・ヘラルド・オブ・フリーダム』を創刊した。この新聞での数件の名誉毀損訴訟及び一件の訴追を受けた結果、彼は収監されることとなった。

その後1834年ニューヨーク市に移り住み、1835年に、ジョージ・ワシントンの元乳母で160歳を超えているとの評判があった黒人奴隷の女性、ジョイス・ヘス(Joice Heth)を買い取って見世物にすることで、興行師としての人生を始めた。

この女性自身の存在とちょっとした付け足しをもとに、P・T・バーナムは、非常に巧妙な宣伝を行って、1836年のジョイス・ヘスの死亡(その際、彼女の年齢は70歳を超えないことが判った)後の1839年までアメリカにおける巡業を成功させた。

その後一時期不振だったが、1841年に、ニューヨーク市にあった「スカダーのアメリカ博物館」を買い取り、これに相当の補強をして「バーナムのアメリカ博物館」(Barnum's American Museum)と名付け、ここを拠点に国内で最も人気がある興行の一つにした。

1842年には、「親指トム将軍」 ("General Tom Thumb" ) として有名な矮人・チャールズ・ストラットンの見世物で大当たりをとった。インディアンのダンス団「フー・フム・ミー」を作って彼らに伝統的なダンスを踊らせ、これも評判となった。

(引用元:P・T・バーナム - Wikipedia

まぁ一部英語のウィキペディアと異なる情報もあるので、詳しくて正確なバーナムのプロフィールを知りたい方は書籍などでお調べていただくとよいかと思います…!所詮はウィキペディアです…!!!!!!

さて、 ウィキペディアの記載を見て、あなたはバーナムについてどのような印象を受けましたか?私は結構「こいつ最低だな」っていう印象を受けました。

Heth died in February 1836, at no more than 80 years old. Near the end of her life, Barnum had worked her for 10 to 12 hours a day, and after her death he hosted a live autopsy of her body in a New York Saloon. 

(source:P. T. Barnum - Wikipedia)

 特にこのヘスのところのウィキ読んでお前マジか!?と思ったんですよね!だって高齢の女性でもう亡くなる寸前に1日12時間近く働かせてたって普通に「お前の血は何色だ!?」くらいの話だし…怖い…。お前石仮面の力で人間を辞めるタイプだろ…。

確かに彼は「サーカス」という概念を生み出した第一人者としては称賛されるべきなのかもしれませんけれど、これはちょっと許されねえんじゃねえのか…。私は今21世紀に生きていて、バーナムは19世紀の人だから仕方ないのかもしれないけど…いや、でも…普通に高齢の女性に12時間労働させてたのはいつの時代もやばくないか…。

そんなバーナムの伝記映画という側面を持つ『グレイテスト・ショーマン』ですが、もちろんそんなやばいバーナムの側面は排除。というより、全体的にバーナムが「善人」として描かれているので、バーナムの名を借りただけの全くの別人を描いていると言ったほうが正しいかと思います。なので、この映画をP.T.バーナムという人の伝記映画として観に行った人はちょっと楽しめないかも…ですね。

ただ、バーナムの人生を参考にして作られた全くのフィクション作品だと思って観れば、本当に楽しい映画だと言うことは確かです。だから私としては、P.T.バーナムとか言わないで他のキャラクターみたいに名前変えちゃえばよかったのに…!!!!とおもってしまいました。

 

 ④愛を描いた映画ではないと思う

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source:Watch An Incredible Rehearsal Performance Of This Is Me From The Greatest Showman

 先に言っておくと、映画に対してどんな映画を持ってもいいんですよ!だって言論の自由があるし…!創作物って言うのは創作した人がリリースした時点で受け手がどんなふうに受け止めようが十人十色の正解があるから…!!!それはわかっているんだけど、という話が以下続きます。

今作の感想として「家族愛とか恋人への愛が描かれていて最高だったよね!」みたいなものを見かけたんですが、これに対して「…そうだったっけ…???」とかなり首をかしげてしまったので、自分なりに今作が伝えたかったことはこうだったんじゃないかな?と思ったことをここでお話しさせていただきたく思います。

(※ネタバレにはなっていないと思いますが、見てしまったら展開を読めてしまうかもしれませんので、自己判断でよろしくお願いいたします!)

この映画においてテーマになっていたワードとして「居場所」というものがあったと思います。

まずは、貧しい商人の息子として生まれたバーナムと、良家の娘として生まれたチャリティという、居場所(住む世界)の異なる二人の出会いがあったこと、そしてその二人がそれぞれ居場所を変化させながら、結婚することで互いが互いの居場所となったこと。

そして次にバーナムが世間に「フリークス」としてしか認識されていない世間の陰に生きてきた人々に「サーカス」という居場所を与えたこと。

さらには高貴な身分に好かれてのし上がってきた彼と、ペテンで民衆に笑顔を与えてのし上がってきたピーナッツなバーナムという居場所(生きる世界)の異なる2人の出会い。

そしてその居場所を奪おうとする人、その居場所を見失いかける人、自分の本当の居場所を見つける人、居場所の違いに悩む人、居場所だと信じた人…。

この映画に出てくるほぼすべての人が「居場所」という共通したワードを通して描かれているように感じるのです。「愛」ではなくて誰もが帰る場所を持っているのだという強いメッセージ性を持った「居場所」というテーマを持った作品だと、個人的には思うわけです。…まぁざっくり言えば「愛」だとは思うんですけれど、作中でメンションされているのが「居場所」なので、「居場所」を推したいぜ!!!という話でした!

 

まとめ

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source:Lessons on success from P.T. Barnum, 'The Greatest Showman'

 というわけで今回は『グレイテスト・ショーマン』についてお話ししました。今作めっちゃよかったけど、あんなに広告打つほどみんなに刺さる映画だったか~~~!?!?!ってことを伝えられればと思いました。どうでしょうか。うまく言えないんですけど、良い映画だと思うけど、手放しでほめられるほどの作品か、と聞かれると…???みたいな…。

ですが、個人的には何度も言うけどめっちゃすき!だって私音楽映画すきだから!!!!!去年のベスト映画ベイビー・ドライバーだと思ってるくらいだし!!!

 

slhukss1.hatenablog.com

 

あとザック・エフロンが出てる『ヘアスプレー』っていうミュージカル映画も大好きですし!ミュージカル映画なら『ヘアスプレー』と『魔法にかけられて』はほんとに最高!

ちなみに今回も観終わってすぐApple MUSICで『グレイテスト・ショーマン』のアルバム全部DLしました!サイコーーーーーー!!!!「Rewrite the Stars」がすき!

 

Rewrite the Stars

Rewrite the Stars

  • provided courtesy of iTunes

(Rotten Tomatoesでは楽曲クソとか言われてたけど、そんなこと絶対ないと思います!!!!!!!!!)

 

あと今作のベストシーンは個人的に冒頭のシーンで、冒頭のシーンがマジでベストすぎた。"Ladies and gentlemen,this is the moment you were wating for"のところは予告観すぎて(観させられすぎて)、ヒュー様と一緒に口パクパクさせながら観てしまいました。いや、あのシーンで映画に引き込まれるの仕方がない…ッッ!!!あれは巧妙にできた罠ですよ…!!!!(ほめてます)

この映画はぜひともIMAXで体験していただきたいです!やっぱり音楽映画なので!これから観に行こうと思っている方はIMAXがお勧めです!

 

いや~しかし、ザック・エフロン、いいよね…。早く殺人鬼の役を演じる映画(題名忘れた)も観たいな…。

 

*1:ラ・ラ・ランド』はミュージカル映画と言うよりミュージック映画、もしくはホラー映画だと思っているので…。あと私は実はまだ『レミゼ』は観れてませんすみません。

*2:しかも今は金髪のオタクになっている

*3:仮面ライダーエグゼイド」に出てくるキャラクターの1人。ヒロイン枠だけれど、仮面ライダーに変身することもできる。

*4:コードギアス 反逆のルルーシュ」に登場する女性キャラクター。主人公・ルルーシュを最も手こずらせた敵であり、多分、初恋だった…。