きねまないと

最近映画が好きになった20代が素人目線で好き勝手に映画の感想を綴るブログ。

『アントマン・アンド・ワスプ : クアントマニア』はまるでスターウォーズ?それともドラえもん?

 

本日の映画

今回はMCU最新作『アントマン・アンド・ワスプ:クアントマニア』についてお話ししていきます。

Source: https://www.marvel.com/movies/ant-man-and-the-wasp-quantumania

 

あらすじ

サノスとの激戦の後、アベンジャーズの一員として世間に一目を置かれる存在となったアントマンことスコット・ラング。全てが順風満帆……のように見えたが、娘・キャシーに手を焼いていた。自分が量子世界に取り残された5年の間に成長したキャシーは、弱きものに手を差し伸べる活動に積極的に取り組んでいた。スコットは自分と家族を守れれば良いと思っているため、キャシーのそんな正義感に少々参っていたのだ。

そんな中、キャシーを連れてホープ、ハンク、ジャネットの5人で家族団欒を楽しんでいたスコット。ハンク、ホープと共に作成したという量子世界に行かずとも量子世界を探検できるという装置をキャシーが見せてくれたのだが、この装置が量子世界側に信号を送っていると聞いた途端、ジャネットの様子がおかしくなる。急いで装置の電源を落とせというジャネットに困惑する一同だったが、装置の電源を落とした途端に、謎の渦に巻き込まれ、全員量子世界に飛ばされてしまい……。

 

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普通のSFアクションならかなり面白い、が、MCUと考えると……

Source: https://bamsmackpow.com/2023/02/12/ant-man-and-the-wasp-quantumania-release-date-cast-trailer-synopsis/

結論からお話しすると、個人的には「まぁまぁ面白かったかな」といった感想でした。

最近のMCU作品に関しては、個人的には『She-Hulk』、そして『ブラック・パンサー:ワカンダ・フォーエバー』がかなり許し難い内容だったので、MCUに関しての期待値がとても下がっていました。そのため、この『クアントマニア』に関してもMCUだから観ないとな、以上の思いがなく、面白くないかもなぁ……とちょっとテンション下がり気味で観に行っていました。その期待値の低さもあってか、今作に関しては久々に“あまり“がっかり感もなく楽しめました。

ただ、やっぱりこんな懐古厨みたいなことを言うのは心苦しいのですが、『キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー』から『アベンジャーズ:エンドゲーム』までのあのワクワク感、そしてMCUハズレなしといった絶対感といったものがなくなってしまったのかな……という風には思います。このように振り返ると、やはり前半のジョン・ファブロー、そして後半はルッソ兄弟の手腕がかなり大きかったのかなと思います。それぞれの作品でありながらも、MCUとしての軸がしっかり存在しているのをフェーズ3までは感じていましたが、フェーズ4に入ってからは軸に囚われすぎているような。軸ありきというか。それぞれが面白い作品なのではなく、MCUというシリーズの1話といった側面がかなり大きくなっていると感じます。

『クアントマニア』ももしこれがMCUではなく、単独のB級映画とかだったらかなり面白いと思うのですが、MCU作品であると思うと、「MCU作品でこの出来か……。単独作として面白かったのかな……。なんだか、カーンの紹介に使われた感がかなりでかいな……」と感じます。MCUであることが枷になっているように感じるとでもいうのでしょうか。

ただ、もう一度言いますが、個人的には『クアントマニア』は好きか嫌いかでいうと好きな作品ではありました。ここからは『クアントマニア』単作として感想を述べていきます。

 

スコットおじさんとキャシーちゃん親子がやっぱり好き!

Source: https://www.inverse.com/article/46723-ant-man-and-the-wasp-cassie-lang-could-become-a-superhero-one-day

私個人的にはアントマン(スコット・ラング)はヒーローである原動力に娘・キャシーの存在があるのがかなり好きです。一作目はかなり父親としての面が大きかったので、本当に好きでした。(一作目はエドガー・ライトがほぼ脚本したようなものなので、そりゃあ私が大好きなわけだよって感じなんですが)

今作も、タイトルは『アントマン・アンド・ワスプ』と言っていますが、実際には『ダブルアントマン』というくらいスコットとキャシーの共闘というような内容になっていて、ホープよりもキャシーの存在感が大きいです。これはフェーズ4全体で行われている世代交代のためだと思うのですが、個人的には今作がスコットの父親としての面をガッツリ描いてくれたのが熱かったです。娘を何より大事に思っていて、そんな娘が危険な目に遭うことを避けたいのに、娘は父親であるスコットを尊敬しているからこそ、自分も危険を顧みずに助けを必要とする人に手を差し伸べたいと思っている2人のすれ違いがかなり良かったです。スコットの娘を大事にしたい気持ちもわかるし、キャシーの自分も誰かを救いたいという気持ちも否定できるものではないのがしんどい!

Source: https://www.radiotimes.com/movies/ant-man-3-release-date/

……とここで全部よかったー!と手放しで褒めたいところですが、キャシーの描き方については若干「うーん」と思ったところもあります。

これはツイッターで他の方も言及してましたが、キャシーが弱きものに手を差し伸べるという描写、どう考えても具体的に見せた方が良かったですよね。ずっとキャシーは口で綺麗なこと言ってるだけみたいな風に見えるのが勿体無いです。キャシーが実際にスーパーヒーローでなくとも人を救っているという描写を入れることで、スコットとのすれ違いとか、そしてその後の活躍とかが響いてくるはずなので、これは絶対に必要だったと思います。

そして『エンドゲーム』からリキャストしたのはなぜ?!

screenrant.com

おそらくですけど、キャシーが「守られる娘」から「戦うヒロイン」になっていくために、これまでのイメージを払拭するためのリキャストだと思うんですが、個人的にはあんまりキャシーに見えないからこのリキャストはう〜ん……という感じ。女優さんが悪いというよりはキャスティング側の責任かなと思ってます。

しかしこの新しいキャシーことキャスリン・ニュートンさん、先日ご紹介した『ザ・スイッチ』の主演女優さんでもあるのですが、とにかく目力がすごくて大好き!キャシー役としてはどうかなと思いつつも、今後の活躍を期待しております。

 

slhukss1.hatenablog.com

 

身もふたもないこと言うけど私は異形頭が大好きです

いやもうここからマジでしょうもない話するんですけど、私がこの映画好きな理由って6割くらいXolumが好きだからなんですよね……。もう今までの話なんだったん?って思ってもらってまじで大丈夫なんですけど、あのXolum見て一発で恋に落ちたんだけどみんなもそうでしょ?そうだよね?(圧)Xolumって誰だよってこれだよ

Source: https://twitter.com/AntMan/status/1629263405063471104

異形頭好きな人なんでほんともう「あっ🫣」って感じで一発で恋に落ちちゃったよね。ちなみに私はもちろん映画泥棒たちも好き。てかこんないいキャラ紹介してくれてありがとう、『クアントマニア』!(そんな合コンで当たりの男紹介してくれた友達に感謝するみたいに)も〜ほん、何?!こんな素敵なキャラクターをこんな20何本も映画作った後に世の中に公開できるMCUこわ!!!好き!!!!何?!?!ちなみに2023年2月25日現在、ハッシュタグで#xolumって打つとちゃんと絵文字つくからみんなもやって!可愛いから見て!!!

こんな感じで今回の『クアントマニア』およそ人間ではない量子世界のキャラクターがたくさん出てくるので、人外好きにかなりウケる作品でもあるのかなと思っています。ただ、過去2作と比較してもかなりアリたちがデカくて大量に出てくるので虫が苦手な人は要注意かもしれません。 (個人的にはアリよりもあの頭人間の方が辛かったんですが……。(ネタバレになるので名前は伏せます))ちなみに吹き替え版だととあるキャラを山口勝平さんが当ててるらしいので(大体どのキャラか想像がつく)それもとっても楽しみです!

しかしこの量子世界の描き方がかなり『スターウォーズ』っぽくて、それを良いと取るかどうかでも今作の評価は分かれそうです。私は『スターウォーズ』だなぁとは思いつつも、そこまで気になりませんでしたが、もっとオリジナリティが欲しいのはそうかもしれません。『スターウォーズ』とかの宇宙SFものが苦手な人とかは今作はかなり『スターウォーズ』みが強いから覚悟してください。

collider.com

こんな記事が出ているくらいだし。。。

 

 ハンクとジャネットの活躍はかなり嬉しいが……

Source: https://www.distractify.com/p/what-happened-to-janet-van-dyne-in-the-quantum-realm

今回、個人的に結構嬉しかったのはジャネットとハンクの活躍の場がかなりあることでした。活躍というのはフィジカルな(=戦闘シーン的な)活躍です。特にジャネットはとてもかっこいいアクションシーンの見せ場があって、ただのサポートメンバーではなく、『アントマン』に出てくるヒーロー(ヒロイン)としてジャネットというキャラを活躍させてくれるのはめちゃくちゃ熱かったです。歳とか性別とか関係なく人はヒーロー!みたいな夢と希望があるなっていう。

ただ一方で、この話全体的に「いやでもジャネットが全て話しておけば良かったんじゃねえのか……」みたいなジャネットが今まで1人で勝手に抱え込んでたり、現実逃避してたことだから起きたことだよね?というツッコミがどうにも払拭できないです。セリフで「今までこのことを言えなかったのは〜」とジャネットが釈明するシーンがありますが、「いやもうそういうの(MCU全体で)何回目〜??」とちょっとうんざりしてしまいます。ていうか家族同士でもちゃんと話し合いができねえのかこの世界のヒーローって奴らは……。

Source: https://www.dictionary.com/browse/facepalm

もう少し「話し合えばなんとかなったよね」展開が今後なくなるといいなと思わざるを得ないのですが、こればっかりは話を進ませるために仕方がないのでしょうか。いや、でも『クアントマニア』に関してはそれがかなり強かったよね……。なんというか展開面白かったけど、話がそもそも無理あるだろ、、、とつっこまざるを得なかったですね……。

 

終わりに -「クアントマニア」って何-

Source: https://www.disneyplus.com/movies/ant-man-and-the-wasp-quantumania/7OLRMMgd1vkx

というわけで、今回はMCU最新作『アントマン・アンド・ワスプ:クアントマニア』についてお話ししてきました。点数をつけるなら本当に68-72点くらいな感じで、悪くなかったよ!みたいな映画でした。私は30点くらいの映画を観ることになるのかなと思ってたので、割と好印象なのですが(結構上で文句を言ったように思われるかもしれないけれど)、MCUといえばやっぱり80〜100点の映画を連発してくるシリーズなので、そういう期待値で行くとかなり肩透かしに遭う映画かもしれないです。(さらにいうと設定がかなりずさんというか、そこら辺は説明ないのかー!という映画でもあるので、設定の穴が気になっちゃうと楽しめない映画かな……と。)

しかし、これは全然本編とは関係ないんですけど、今回のタイトル"Quantumania"が邦題で「クアントマニア」になっているのがかなり気になるというか、そういうカタカナになるのか……!って感じでした。勝手に「クォンタマニア」になると思ってたので、「クアントマニア」ちょっと飲み込みづらい……。


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でも『マイティ・ソー:バトル・ロイヤル』とか『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』とかの反省を活かした結果なのだろうからこれ以上は突っ込まないでおきます。。。