初めましての方も、お久しぶりの方も、前回ぶりの方もこんばんは。
あやめです。
本日の映画
今日は、ジム・キャリー主演「トゥルーマン・ショー」についてお話ししていきます。
(source:http://www.impawards.com/1998/truman_show_ver1.html)
あらすじ
いたって普通な街で静かに保険の営業として働く、サラリーマンのトゥルーマン。近所の人たちとも仲睦まじく過ごし、幼馴染にも恵まれ、そして愛しい妻と平和な日々を過ごしていた。
そんなある日、彼は忘れられない女性のことを思い出していた。彼女は話しかけると、「ダメ、私はあなたと話してはいけないことになってるの」と話すが、それでも構わずトゥルーマンは彼女を食事に誘ったのであった。その後、二人で海辺へ出かけると彼女は唐突に「あなたの周りのものは全て偽物なの!私の名前も、この海も、空も全部が!」と話し出す。なんのことだかわからないうちに、彼女は彼女の父親だという男性に連れられて、トゥルーマンの前から姿を消してしまう。彼女は最後に「お願い、私のことを見つけ出して」と言葉を残すのだった。
そんなことを思い出していたところ、彼はいつものようにラジオをつけて車で会社へ出勤しようとしていた。が、電波の乱れでラジオの音声が乱れてしまった。しかし、その音声の内容を聴いてみると、なぜかラジオが自分のことについて話していることに気づく。どうも変だ、と気づいた彼は、彼女の言葉を思い出す。「あなたの周りのものは全て偽物」。彼女の言葉の真意とは…。
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感想
私は小学生の頃に観たジム・キャリー主演の「マスク」が面白かったことがどうにも忘れられず、ジム・キャリーが出演している映画はとりあえず観てみたいな、と思ってしまいます。
そんなわけで、今作も例に漏れずそんな理由で観てみたんですが、これがまた素晴らしく面白かった!!ちなみに今作はNetflixで観られます。
何がそんなに面白かったのか、というと…
その① 設定が面白い
(source:The Truman Show (1998) Cast and Crew - Cast Photos and Info - Fandango)
そう、なんといっても設定が面白いです。
皆さんは、生きていて、ふと「…私って本当に"現実の世界”で生きているんだろうか?」と不安になったことはありませんか?
私は結構不安になったことがあります。実はこの世界は人間よりも大きな生物が上からのぞいていて、実は私たちはそいつらの見世物になっているんじゃないか、とか、実は周りの人はみんな化け物とかで私だけがその事実を知らずに生きているんじゃないか、とか。
皆さんたぶん読みながら↑こんな顔をしているかと思うんですが、大丈夫です。疲れてないです。大丈夫です。
さて、そんな私が思っているような不安を映画で描いてみたのが、「トゥルーマン・ショー」というわけです。
トゥルーマン以外は全員が役者、空も海も街も会社もすべてがセットという世界なのです。
「そう!私はこの世界がそんな感じだったらどうしようってすごい!すごい!考えたことあるの!!なんで監督私の頭の中を知ってるの?!」
とちょっと不気味になるくらい私が恐れていた世界がここに描かれていてゾワゾワしながら楽しんでしまいました。
この世界の”本当の姿”にトゥルーマンが気づいたときにどんな反応を示すのか…!それは今作を観てのお楽しみです!
その② すべてがリアルであるところ
(source:Eighteen years later, ‘The Truman Show’ is hauntingly good - The Diamondback)
というわけで、トゥルーマンの生活は実はすべてが偽物で、その様子が世界に24時間生放送されているという設定がなんとも面白い今作。
トンデモ設定と言ってしまえばそうなのですが、実はとっても設定はリアルであったりします。
まず、トゥルーマンには「本当の」日常を送っていると思わせなければならないので、カメラが見つかってしまうのはご法度。そのため、すべてのカメラは隠しカメラ。その隠しカメラの位置がとても巧妙です。
(source:The Truman Show - ALL THE WORLD'S A STAGE...)
さらに、この番組は24時間CMなし(CMがあった場合トゥルーマンが突然面白いことをしても放送ができないので)なのですが、その代わり番組に出てくるものはすべてが商品で、トゥルーマンの公式HPですべてが購入可能という徹底っぷり。
そして、すべてを総括する番組スタッフたちはどこにいるのかというと、なんと月を模した施設を用いてセットの上からトゥルーマンを見守っているのです。
設定がかなり練られていて、本当に私が生きている世界は本物なのか…?とさらに私は不安になってしまいました。
他にも様々な設定が無駄にリアルに練られているので、ぜひぜひ今作を観てチェックしてみてくださいね。
その③ トゥルーマンの「人生」を見守る視聴者たち
(source:The Truman Show Blu-ray)
トゥルーマン以外はすべてが偽物。つまり、親も友人も妻も同僚もすべてが偽物の世界です。
そんな世界で生きてきたトゥルーマンの「人生」は果たして本物であったと言えるのか、ということが今作のポイントになります。
そして、そんなトゥルーマンの「人生」を共に見守ってきた全世界の視聴者たちは彼の決断をどのように見守るのか、というところにも注目していただきたいです。
(source:Artifact Analysis: The Truman Show – Group Four – Medium)
トゥルーマンを見守る視聴者たちはみんなとても愛らしいというか、魅力的な人々ばかりでとっても素敵です。
どれだけの方に伝わるかわかりませんが、フジテレビで昔放送されていたテレビドラマ「電車男」のスレ民に似ているような気がします。
(source:https://blogs.yahoo.co.jp/hazumi78/6765368.html)
トゥルーマン・ショーの視聴者たちはトゥルーマンに助言をするわけではないので、(あくまで視聴者なので)全く彼らと同じ役割を果たしているわけではありませんが、一人の男の人生に親身になって、みんなで大盛り上がりしたり、凹んだり、喜んだりしているのがとてもそっくりだと思いました。
私は性善説を割と信じている人間なのでこういうシーンを観るととてもほんわかするんですよね。あくまで関係ない赤の他人の人生にこんなに多くの人が興味・関心を持ってくれるんだなぁと思うと、なんだかじんわりきてしまいます。
その④ なんといってもラストシーン
(source:Films & Architecture: "The Truman Show" | ArchDaily)
やはり「トゥルーマン・ショー」の一番の魅力はなんといってもラストシーンの美しさと秀逸さだと思います。
ラストシーンなので、なんのネタバレもできませんが、しばらく「トゥルーマン・ショー良かった…。」とブツブツつぶやきながら、ラストのセリフが頭の中をぐるぐるとしていました。
ラストシーンは本当に必見なので、あの美しさと爽やかさはぜひぜひチェックしてください!お勧めです!
まとめ
というわけで、「トゥルーマン・ショー」面白すぎてまた映画に負けました。
面白い映画に出会ってしまうと、「しまった、負けた…!!」と思ってしまうのですが、これは皆さんもそうなんでしょうか。とにかく私は最近負けっぱなしです。世の中は面白い映画にあふれているなぁ。
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