本日のお話
今回は私の恋愛観についてお話ししていきます!恋愛に悩まされてきた人みんなの呪いが解ける日を夢見ています!
source:http://randomramblingsthoughtsandfiction.blogspot.com/2017/01/me-before-you-2016.html
珍しく私のお気に入りの恋愛映画『世界一キライなあなたへ』のポスター
私と恋愛
恋愛について話すということでね、なんかキラキラした感じになるのかと思われてみなさんをがっかりさせても申し訳ないなと思ったんで、『スター・ウォーズ』のサントラでその雰囲気をぶち壊していきますね。キラキラした話にはなりません。上の音楽をリピート再生してかつてヤプログとかで流行ってたブログのBGMにしてください。
私が恋愛について考えるようになったきっかけ
「恋愛をしなくてはいけない」と考えていた時期
私は95年生まれの御年24歳のいのしし年の人間なのですが、私が小学校、中学校、そして高校時代を過ごしていたころ、今よりももっと恋愛ドラマが多かったように思います。「花より男子」(見てない)「プロポーズ大作戦」「ブザービート」「電車男」「サプリ」などなど。
なので今よりももっと恋愛至上主義的な社会だったように思います。今考えれば。なので、私の中では生きる上で、食事をしたり睡眠をしたり、そのようなものと同列に「恋愛」があるのだろうと考えていました。だから、人はみんな好きな人ができて当たり前で、いつか結婚をして、子どもが生まれて…となるのだろうと。
そんな中、高校生の時に友人が「初体験」の話をしてくれました。彼氏とついにシたんだけど…と細かく話してくれて、私にはそれがフィクションのように感じられて、あとこれはもう時効だから言いますが、少し気持ち悪いな、と思ったのを覚えています。
そして、大学に入って友人から聞かされる話において、彼氏との性生活の割合が増えていきました。どれくらいの頻度でする、とか、ゴムがすぐ切れて困るとか、彼氏の方がしつこくて、とか…。まぁもっと直接的なものもありましたが。それを聞いて私はなんで私は人の性生活を聞かないといけないのか、と思い、ひどく不快な気持ちを抱えました。
また語学留学でロンドンに来た時は、友人のイギリス人には私は性交渉の経験がないことをひどくからかわれました。もう20歳になるのに可哀想に、というようなものでした。(よく海外だともう少し理解があるとかネットでは見ますが、日本より理解してくれる人の割合が多いのは事実ですが、理解してくれない人もいて、そういう人たちからは日本より直接的に性的なことをからかわれます。そんなに幻想を抱きすぎないほうがいいです。)
そのような環境におかれて、私にとって「恋愛」が「みんながするもの」から「しなくてはいけないもの」になり、人としてのプライドや地位を守るために「彼氏を作らなくては」と強く思うようになりました。
ただ、そう思えば思うほど、「彼氏」というものが自分のためというよりは世間で生きていくための「道具」といったような存在になり始めていたので、だんだん「人を好きになること」がよくわからなくなっていったのでした。
「好きな人の作り方がわからない」
好きな人の作り方がわからなくなり、そのうち本当に恋愛とはなんなのだろうと考えるようになりました。もうこの時はパニックでした。人間としてしなくてはいけないものの一つとして「恋愛」を置いていたのに、その恋愛がわからなくなってしまったので、今度こそ本当に社会からはじき出されるのだと思いました。
丁度そんなときにLGBTQ+への関心が高まるようになりました。成宮寛貴さんのアウティング等による芸能界引退などがあったころでしょうか。
このころに私がたまたま出会ったのが「性性堂堂」という方々の動画でした。LGBTQ+の当事者たちが、自分たちのセクシャリティの話を本当にライトに話している動画でした。その中の一つに、この動画がありました。
*2023年6月10日時点でリンク切れだったため、別の動画へ差し替えを行いました。
なかけん(中村健)さんが「自分は恋愛感情を今まで持ったことがない」というAセクシャル(アセクシャル)であるという話をしています。
その時に私は「ああ、そういう生き方もありなのか」と初めて気づかされました。恋愛をずっとするべきで、しなくてはいけなくて、好きな人を身近で作って頑張って恋愛しないといけないと考えていた私には、恋愛がわからないから、恋愛を無理にしないという生き方はとても新鮮で、それでいてひどくほっとしたのを覚えています。
こうして、私は自分の性的指向について考えるようになっていったのでした。思えばここまで気づくのに20年以上かけてしまっていたことになるので、本当に人生を少し無駄にしました。恋愛をしなくてはならないなんてひどい呪いを自分にかけてしまっていました。
「Aセクシャル」という言葉に出会ってから
LGBTQ+の中でもマイノリティな「Aセクシャル」
さて、「LGBT」と聞くと多くの人が「同性愛者」や「トランスジェンダー」の方を思い浮かべるのではないでしょうか。なぜなら、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの頭文字をとった「LGBT」という言葉が日本では「性的マイノリティ」と同じ意味でつかわれることが多いからだと私は考えています。
ですが、現在は既述した「Aセクシャル」や、「クエスチョニング」、「クィア」「パンセクシュアル」といった本当にさまざまな性的指向があります。このような性的指向については日本ではセクシャルマイノリティの中でもマイノリティでほとんど認知されていないように思われます。
かくいう私も「Aセクシャル」という言葉に出会うまでは全くこのような知識はなく、調べていけばいくほど今の世の中は「恋愛」に対して多様な考え方を持っているのだな…と知ることになり、どんどん気持ちが軽くなっていきました。
ただし、本当に「Aセクシャル」というのはとてもマイノリティでサイトによって全然書いてあることが異なったりなどして、インターネットで検索してももうわけがわからなくなることが多かったです。いまだにどの定義が正解なのかはよくわかっていません。個人的には「Aセクシャル」が「人に性的魅力も恋愛的魅力も感じない人」であり、「Aロマンティック」が「人に恋愛感情を抱かない人」だと思っています。
「Aセクシャル」からその先へ
source:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Asexual_Pride_Flag.svg
というわけで「Aセクシャル」について調べていった私ですが、ある日「デミセクシュアル」という言葉に出会います。
待って待って 私ってアセクシャルじゃなくてデミセクシャルだったの?! エッ マジ?!?! 初耳
— 🕷⚡️下呂あやめ🏳️🌈🦗 (@slhukss1) December 6, 2018
ここからが結構大変でした。この言葉に出会う前は「アセクシャル」だと思っていた私でしたが、「デミセクシュアル」そして「デミロマンティック」という言葉に出会ってからはさらに混乱でした。「人としての信頼が築けてから人に恋心を抱いたり、性的魅力を感じる」?!なぜ混乱だったのかというと、私は「人としての信頼を築けてから恋愛に発展する」というのが恋愛の普通だと思っていたからでした。
ただ、混乱と同時に、また少し救われました。というのは、アセクシャルは全く恋心がわからないというように書いてあり、少女漫画や恋愛ソングに共感できないとされているのですが、私はなんだかんだ恋愛(の真似事だったと今になっては思いますが)をしていた時に、好きな人からメールがこないかなーと思ってセンター問い合わせをしたり、などはしていたので少女漫画や恋愛ソングに共感が全くできないということはなかったのです。(想像はできるとでもいうんでしょうか)
なので、デミセクシャルやデミロマンティックという言葉に出会って、「あまり恋愛はしないけど特定の人にはする」という人もいるのだ、とまた少し自分に近い性的指向があることを知ることができ、とてもとてもホッとしました。
ちなみに私は『センセイ君主』や『ゴッズ・オウン・カントリー』などもすきなので恋愛映画の中でもすきなものはあります。得意なジャンルではないかもしれませんが。
まぁ、だから一方で『ママレードボーイ』みたいないつの間にか登場人物たちが恋に落ちてしまう系の映画は共感ができず観ていてつまらなくて死ぬんですが…。
そして今の私が思う自身の性的指向とは
それから私はまだまだ自分の性的指向について考えるようになり、つい最近自分の性的指向はこれなんじゃないか!と思うものに出会えました。
それが、ヘテロロマンティックとグレーセクシュアルでした。ヘテロロマンティックとは、異性に恋をすること、そしてグレーセクシュアルとはいろいろ定義があるのですが、私の中では性的魅力を感じたことがなく、性的欲求があるのかどうかわからないということです。
シスジェンダー:生まれ持った体の性別と心の性別が一致していること
— 🕷⚡️下呂あやめ🏳️🌈🦗 (@slhukss1) November 9, 2019
ヘテロロマンティック:異性に対して恋愛的に惹かれること
グレーセクシャル:性的に人に惹かれるという経験がないこと
※様々な解釈があるので間違っているかもしれませんがこのように認識して今は↑の3要素が私の性の構成要素です
つまり、私は人に恋心を抱くことはあれど、その人と肉体関係を結びたいと考えることは全くないのです。(今のところ。)ただ、それが本当に私の中で性的欲求があるのかどうかがわからないため、グレーセクシュアルとしています。つまりとても流動的なセクシャリティであると。結論付けた!とか言っておいて、まだ整理しきれていないです。すみません。この整理しきれていないというのは、私がとってもひと肌恋しい~と思うタイプだからです。だから人(恋愛的に好きな人に限らず)とハグをしたりするのは好きなのですが、肉体的接触…と考えるとそれは特には望まないという…。ちょっと複雑ですね。
また、ヘテロロマンティックとしていますが、やっぱりなかなか恋愛をすることもないので、デミロマンティック寄りだな、とも思っています。一度人に「恋愛をもうする気がない」と言ったら一度してみてから考えたらいいんじゃない?と言われ、それがきっかけで知人と交際してみたのですが、やっぱり向いてないなぁと思いました。存在を肯定してくれる存在として恋人は絶大な力を持っていると思ったのですが、どうしても向けられる感情が「性愛」なのだと思うとつらかったですし、その人のことは最後まで恋人として好きになることはできず、本当に悪いことをしました。
ただ、こうして自分の性的指向について前よりはクリアに認識できるようになったので、今後はこのような性的指向であることを言える人に出会えて行けたらな、と思っています。そして出会えなかったら出会えなかったでいいかな!こうやって少しずつ自分について知ることができたのは本当によかったです。
まとめ
source:https://www.elle.com/culture/movies-tv/a23655290/lady-gaga-a-star-is-born-elle-november-2018/
(自分らしさを見失わないガガをとても尊敬し、美しいと思っているので最後にガガの画像をば。)
はい、というわけで私のセクシャリティのお話をしてみました~!!!こんな自分語りして誰が聴いてくれるのかはわからんかったので、ブログに載せてみました。
このブログを書こうと思ったのは今までいろいろ悩んできた自分に「ここまで私は自分を肯定できるようになったよ!」と胸を張って言いたかったからです。
あと、やっぱり「Aセクシャル」など「LGBT」の頭文字に入っていないセクシャルマイノリティはどうしても認知度が低いので、これからどんどん認知度が上がればいいなと思い今回このブログを書いたという点もあります。
もし、このブログを読んで初めて「Aセクシャル」「クエスチョニング」「クィア」「パンセクシュアル」という言葉を聞いたという方はぜひ調べてみてください。こちらのサイトなども参考になるかと思います。
また、「セクシュアル」「ロマンティック」という言葉について今回のブログでは全く触れなかったのですが、もし気になる方がいらっしゃいましたら、それはこちらなどが参考になるかと思います。
ちなみに冒頭の方で人の性生活を聞いてひどく不快だった!と書いたのですが、今はそんなことはなくて、ただただ共感や理解はしてあげられないといった具合です。私が不快だったのは、性的魅力や性的欲求を感じたことがないのに、それに「共感しないといけない」「自分も同じ経験をしないといけない」と考えていたからで、今は自分は自分、人は人で分けて考えられるので、人の恋愛話も性生活の話も全然聞きます(笑)
むしろ人の話は興味深いので、今は積極的に聞いていきたいなと思うくらいです。全然理解も共感もできないけど!すみません!!
現実世界ではまだ自分がちょっとしたセクシャルマイノリティであることは近しい友人たち以外には話していないのですが、これから時代が寛容になっていったら、親や職場の人などにも言えるようになればいいなと思います。
** 2023年6月10日 追記 **
いくつかリンク切れがありましたので、それぞれ引用記事や動画を別のものへ差し替えました。