本日の映画
今回は『スラムドッグ・ミリオネア』の監督最新作『イエスタデイ』についてお話ししていきます。
あらすじ
売れないストリートミュージシャンであるジャックは、世界中の同時停電が起きた夜にバスにはねられてしまう。退院後、友人たちはジャックに退院祝いとしてギターをプレゼントし、彼に何かを弾くようにリクエストする。ジャックはなんとなくザ・ビートルズの「イエスタデイ」を弾くと、友人たちが口々に大絶賛してくるのだった。そしてしまいには「ねえ、その曲どうやって思いついたの?」なんて言ってくるので、「何言ってるんだよ、ビートルズの曲だろ?」と返したジャックだったが、友人たちはなぜかビートルズを知らないのだった。
ジャックは友人たちがビートルズを知らないふりをして自分をばかにしていると思ったが、帰宅後にインターネットでビートルズについて調べると全く検索に引っかからないことに気が付いてしまう。そこからジャックはビートルズの楽曲をストリートで演奏し始め、ある日それが世界的ミュージシャンのエド・シーランの目に止まって…?
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感想
僕はザ・ビートルズがそこそこにすきだ~~~~!!!!!!
いきなりなんです?って感じなんですけど、私はザ・ビートルズが好きです。大好きっていうほど好きかどうかはわからないけど、ポール・マッカートニーの来日公演はいけるのがもう限られているから!!という理由で2回ほど行きました。
今回も、日本語頑張ります!って言った瞬間、観客がワーッ!ってなったらThat's why.って言ってて可愛かった ありがとうポール ありがとう😌🙏🏼✨ #OneOnOne
— 🕷⚡️下呂あやめ🏳️🌈🦗 (@slhukss1) April 30, 2017
ロンドンでも行けそうだったら公演いきたいですね。ポールもリンゴも生涯現役すぎてすごい、本当に。すばらしい。
というわけでそこそこすきです。この映画を観てからさらにすきになっちゃったので、皆さんもこの映画を観てビートルズをそこそこに好きになりません?大好きになっちゃってもいいですよ。
さて、そんな私ですからね、『イエスタデイ』結構たのしみにしてたんですよねー。というのもこれが観られなかったので。
こっちも『イエスタデイ』。ノルウェーの映画で、ビートルズにあこがれる少年たちのお話。絶対観たい!と思ってたんですが、公開規模が小さすぎて見事に見逃しました。つらい。
はい、で、ビートルズ映画(というのかな)が次に来たら絶対観たいと思って次に来たのがこれです。
これはめちゃくちゃ観たかったんですよ、公開規模もそこそこに大きかったし、ジョージ・ハリスン出てくるっていうし!観たかったんです!でもこれが公開されていたときってみなさんご存じです?!『ファンタスティック・ビースト 黒い魔法使いの誕生』が公開されていたんですよ!!!
この時に私が考えていたことはお察しの通り血の誓いだけですよ 仕方なくない?
(全然関係ないけど「お察しの通り」って来たら「超能力者ですよ、そう呼んだほうがいいでしょう。」って続ける人どれくらいいます?私は続ける派です。)
まぁそんな古泉くんでは掛け算してなかったけど、ほかでいろいろな掛け算を使って無限大の可能性を追いかけていたことがある人間だからまぁ血の誓いのことしか考えられなかったよね。うん。
そういえば『ファンタビ』観てきました。めっちゃネタバレするんですけど、あの、めちゃくちゃ切ない恋の物語なんで………。みんな気絶しないように気をつけてくれ…………。私はした……………。
— 🕷⚡️下呂あやめ🏳️🌈🦗 (@slhukss1) November 23, 2018
そんなわけでエリック・クラプトンの映画も見事に見逃して、今度こそは絶対観るぞ!と意気込んだ映画が今作『イエスタデイ』だったわけです。
ただ結論から言ってしまうと私ほんとにこの映画駄目でした。超つまらなかったとかそういうのではなくてほんとすまんって感じなんですけど、ヲタクとしての解釈が違ったの…。
素朴な疑問なんですけど、もしかして一般の人々(ヲタクすぐヲタクじゃない人のこと「一般の人」とかいうけど、ヲタクじゃない人に「お前も一般人だろwww」って言われてハッとするよね)は「解釈違い」という言葉を使わないのかな…。
さて、そんなわけでね、ヲタクをこじらせてすでに10周年アニバーサリーをとっくに迎えてしまった私は気が付かないうちにビートルズでも(そこそこすきくらいの気持ちで生きているのに)ヲタク心をこじらせてしまい、『イエスタデイ』を楽しむことができませんでした…。ヲタクとかマジでこじらせないほうが人生2億倍くらい楽しい。絶対。
そんなこじらせヲタクの感想を今回は皆さんにお届けしていきます。
①この映画正直めっちゃダサくない?
source:https://www.the-numbers.com/movie/Yesterday-(UK)-(2019)
ぶっ飛ばされそうな見出しをつけてしまいましたが、これは別にダニー・ボイルを煽っているわけではなくて、ほんとにめっちゃ映画観ながら思ったんですよ。「え?この映画ってUK版だけこれで上映されているわけじゃなくて全世界でこれ?」ってちょっと信じられないくらいダサかったんです。
で、改めてダニー・ボイルってどんな映画撮った人なの?って思ってググりました。あんまり映画監督を意識しながら映画を観ていないから名前と作品が紐づいていない…。すまない…。
で、調べた結果、一番に有名なのはやっぱり『トレイン・スポッティング』。そして『28日後』『スラムドッグミリオネア』。
あー、これは駄目だとその時に思っちゃいました。『28日後』は観てないから何とも言えないんですけど、『トレイン・スポッティング』はあまりに合わな過ぎて途中までしか観られなかったし、『スラムドッグミリオネア』は実際にある話だと思って観始めたから「あれ?」ってなってしまって、最終的にはこれただの超運がよかっただけじゃん!ってめちゃくちゃな気持ちになってしまったのを覚えていて、あー…これもしかして私とダニー・ボイルの相性が悪いだけかも~…。と思いました。
『スラムドッグミリオネア』は全部観れたし、それなりに面白かったんですけど、世評が行き過ぎているような気がするんだよなぁ。そんなにあの映画印象に残るような映画だったかな…。『バーフバリ』を経験してからは相当すさまじい映画しか印象に残らなくなってしまったという副作用に私がおかされているだけなのか…?!
で、話を戻して何がそんなにダサかったのかというと、本当に演出がダサかったんですよね。「凝ってます!」「こだわりました!」みたいな場面の演出がもうなんかめっちゃダサいんですよ!これはなんだか最近だと『イニシエーションラブ』を思い出させるようなダサさでした。あれほどひどくないけど…。
『イニシエーションラブ』と違って、おじさんが古き良き昔を描くのではなく、おじさんが今現代の若者の描写をするという180度逆の映画なんですが、おじさんがやっているからなのかわからないけど、そのSNS描写がとにもかくにもダサいんですよ~~~!!!『来る』観なかったんかお前は~~~!!!!SNS描写しっかりしてくれ~~!!!!絵文字がばかみたいに大きいスクリーンにぎゃんぎゃん飛び交うとかダサすぎるし、SNS描写としてあまりにリアルでなくてうーんとなってしまいました。
インスタライブのいいね描写をそっくりそのまま描くとか、ツイートをそのまま出すとかすればいいのに、何回か絵文字が飛び交っちゃうんですよね。うーん。おじさん、SNSを勉強しようぜ、悪いこと言わないから。
②ビートルズの楽曲の使い方もう少しなんとかならなかったんか?
source:http://bestmovie-yesterday-google-drive.over-blog.com/voj6pmknt81w
ストーリーの根幹にかかわってくるビートルズの楽曲たちなんですけど、これの使い方があんまりうまくないのがかなり痛い。せっかくビートルズの映画なのに。違うけど。
ビートルズの曲を彼が作詞作曲しているという風にヒロインの女の子が勘違いして「えっ…!それって私…?!」ってなったりするのは正直面白かったんだけど、いくらでもビートルズなんだから曲があるのに、ヒロインに会わせるためにリバプールに行かせたいからStrawberry Fields Foreverって…。えー…。Strawberry Fields Foreverほどジョン・レノンにしか歌えないよこんな曲みたいなの使っちゃうんかーい…。この曲を主人公が作詞作曲するっていうのはさすがに無理があるんじゃないのかい…?
あとビートルズの楽曲というのはいろんな人に影響を与えすぎていて、現代のポップスの基本の一つになっているのですけど、例えば奥田民生はめちゃくちゃビートルズのオマージュを自分の曲の中に入れているとか関ジャムでみんなも見たでしょ。
ただ、そんなビートルズの楽曲って今の世の中の「当たり前」にもうなってしまっているわけですよ。で、この映画ではビートルズがいない世界だから彼らに影響を受けたオアシスもいなくてというのが描かれているわけだけど、エド・シーランは今と同じように存在していて、彼は現実と変わらずShape of Youとかリリースしている世界なわけですよ。(ビートルズに影響を受けたとエドも言っているんですけどね)
で、そんなエド・シーランみたいな人がいるような時代でビートルズの曲を今の人が聴いて感銘を受けるかって言われたらね、1960年代後半ほどはたぶんヒットしないと思うんすよ。だってポップ音楽が育ちすぎているから。ビートルズは誰もやってなかったことを切り開いていった先駆者で、アイドル的な人気もあって、というところでウケた人たちだから、今こんな耳の肥えた観客が聴いてもたぶんここまでウケないんじゃないかなというのが本音です。たぶんポップスのベースもビートルズがいないおかげで随分と変わってしまっているだろうし。
今でもビートルズの楽曲が愛されるのは私たちがみんな彼らがいわゆるパイオニアであり、オリジナルであることを知っているからという部分が大きいと思うんです。もちろん楽曲は素晴らしいし、とてもキャッチーですけれどね。
だからそんなビートルズの楽曲をそのまま歌うのではなくて、彼がせめて作詞作曲をしないのであれば彼なりにアレンジをしてみせるべきだったんじゃないのかなぁ。と私は思うんですよね。
一応「HELP!」は彼の心情と合わせてロック調にアレンジきかせてあったけど、私としては「HELP!」はジョンの「もうだめなんだ、たすけてくれ」っていう弱弱しい曲だと思っているからあんな怒鳴るような「HELP!」は違う…となってしまって微妙だった。「助けて、誰か助けて」って曲なのにあんなシャウトで歌ったら違うだろ。「もうだめだ~~~!!!!!!」って主人公がなってるのはわかるけど。これは監督というかアレンジャーと私の解釈違いですね。あの「HELP!」が好きな人すまん。
見てくれよこのジョンの浮かなそうな顔とポールの何も考えてない感とジョージの一人一生懸命感とリンゴお兄ちゃんのみんなを見守ってる感じ。かわいいよな。
まぁそんなわけで私の中でロック調の「HELP!」は完全になしだ。
③お前がいるならあいつもいただろうしそしたらThe Beatlesは絶対あるはずだろ(※盛大なネタバレ)
source:https://ultimateclassicrock.com/paul-mccartney-john-lennon-relationship/
突然ですが、私はアイドルでいちばんすきな関係が「シンメ」です。「シンメ」ってなんやねんという方に一番わかりやすく伝えると、V6の森田剛君と三宅健君の関係が「シンメ」ですね。あと私の世代の人にわかりやすく言うと仁亀(赤西仁と亀梨和也)とか藤北(藤ヶ谷太輔と北山宏光)とかですかね。とにかく私はシンメがすきです。今の私の推しシンメは「ふまけん」です。
節穴すぎるので店員さんにわざわざ場所を聞いてまでして買ってしまいましたね… ふまけん…………😌❤️❤️❤️❤️ pic.twitter.com/swjvR5sUEy
— 下呂あやめ (@10Ks_0501) April 3, 2019
そんなわけでこういう関係がだいすきな私なので、ビートルズももちろんポールとジョンの関係がだいすきなわけです。わかりますか。わかってくれ。
ちょっと発言してたのがポールかジョンかあいまいなんですけど、二人が初めて会ったときの話で、当時のイギリスでは初めて会う男性に趣味を尋ねるとほぼ100%で「フットボール」と返されてしまっていたらしいんですが、自分以外で初めて「音楽」と答えたのがお互いだったといっているんですね。もうこんなん最強シンメじゃないですか、死ぬのか?運命に翻弄される二人じゃんむり…出会うべくして出会ってる…。ちなみにポール・マッカートニーのライブは今でもジョンへのリスペクトが存分にちりばめられたものになっててシンメ厨なので死んでます。遠く離れた場所でも君を思うよってか~~~?!つっっよ!!!!
だからもう今回の映画でジョン・レノン(78歳)が出てくるんですよ。なぜかというと、ビートルズがなかったからジョンはファンに殺されることもなく今でも生きているということらしいです。いやでも待って。待ってくれ。その理屈はわかるんだけど、それでいくと、リンゴもジョージもその世界には存在しているわけじゃん?ってことはだよ?…ポールも当然…いるんだろ…?
となってくると私はシンメ厨だから、「だったらポールとジョン出会ってるからその後ジョージが合流してなんやかんやでリンゴお兄ちゃんも合流してビートルズになるやろがい!」ってなってしまったんですよね。私の中でジョンが音楽やってなかったらポールも音楽やってないけど、ポールとジョンは同じ趣味を持っててそこでなんやかんやでどうにかして出会ってるから(?)。もうとにかくそこでこの映画ほんとにnot for meすぎてすべてがどうでもよくなってしまいました。ポールと出会わないジョンとかマジ解釈違いだから…。ほんとに…。何…?出会えよ…。(過激派)
④でもエド・シーランはめちゃくちゃにかわいい
source:https://www.smoothradio.com/news/music/yesterday-soundtrack-beatles-songs-ed-sheeran/
この映画全然知らなかったんですけど、エド・シーランが結構がっつりキャストの一人として出てくるんですよね。もうエド・シーランのシーンが140分くらい続いてくれればいいのにって思うほどエド・シーランのシーンは最高でした。
私がすきだったのはやっぱり冷蔵庫の下りとHey dudeの下りですかね。めちゃくちゃ大真面目に「Hey Dude」をすすめてくるエド・シーランすごいかわいかった。
でも残念だったのは、主人公と即興で作った曲対決をするシーンでジャックの勝利をエドが自分で痛感するというくだり。あそこは(まぁリンゴもポールも生きてるからそういう配慮もあるのかもしれないけど)ビートルズにエドが勝利できないというのを描かれてしまって、そんなことないよ…。エドの楽曲大好きだよ…。と思わずハグしたくなってしまったなぁ。
でもでもエドのシーンはどれもこれも最高だったのでほんとにめちゃくちゃにおすすめです!
まとめ
source:https://plymouthartscentre.org/film-review-yesterday/
そんなわけで今回はめちゃくちゃめんどくさいヲタクの感想を述べました。リリー・ジェイムズはマジでかわいかったです。はい。
試しにフィルマークスを珍しく見に行ったらビートルズは知らないけど楽しめましたとかそういう人がいっぱい☆4とか5とかつけてたから、ビートルズを知らないほうが楽しめるのかもしれないです。とにかくこの映画はビートルズ映画風なだけで全然ビートルズ映画じゃないしただのラブコメだし、設定の端々はずさんだし、疑問だらけだしで個人的にはダニー・ボイルとはいい酒が飲めねえ!以上だ!という結論になりました。
もしかしたら私のリスニング能力が死んでて英語が理解できてなくていろいろ設定聞き逃しているだけなのかもしれないけどさ!いやむしろそうであってほしいくらいずさんだったよね。
エド・シーランがいい人っていうことだけがすごく伝わってくる映画でしたので、エド・シーランのファンの方は観てみてください!